西中国山地国定公園のメッカ・恐羅漢山へ。
広島県の最高峰(1346m)である。
最近登った半四郎山・広見山や天杉山が眺めたくて、
砥石郷山・恐羅漢山・旧羅漢山に登る。

ベースキャンプを「いこいの村ひろしま」に決め、ホームタウンを出発。
中国道・戸河内IC付近から見る恐羅漢は、黒雲に被われている。
戸河内町の明神橋から入る県道恐羅漢公園線は、現在工事中(平成11年11月30日まで)。
このページを載せる頃は、工事も終了しているであろう。

暗雲の恐羅漢 恐羅漢通行止め 明神橋・・・ ・・・右折・・・ ・・公園線通行止め


明日、車で通る予定のルート入り口である三段峡駅前まで行ってみる。
三段峡駅の正面のお土産屋(セントラル)と駐車場料金所小屋の間を入る道がそれだ。
紅葉には、もう少し遅いが、今日は久し振りに観光客の姿がある。
シーズンオフは、ここには猫の子一匹居ないのだが・・・。

公園線工事中 三段峡別れ左・・ ・・・三段峡へ・・・ ・・・三段峡駅前・・ ・・駅前から林道へ 賑わい


三段峡遊歩道では、最近、落石事故があり、犠牲者が出たそうだ。
其の所為か、お土産屋街は、何となく元気が無い。

三段峡遊歩道の入り口をちょっとだけ覗き、お土産屋で「いなかぜんざい」を食べる。
お餅が大きい。

明日、通る予定の道から、突然、大型コンクリートミキサー車が現れる。
狭い林道で、こんなのに出会ったら大変だ。
「あすは日曜日なので、工事もお休みでしょう」、と駐車場料金所のお年寄りが言う。

熊が、この付近の人家の柿を取りに現れるとか。しかも渋柿は避けて。
観光客の残飯を目当てに、里まで出て来る様になった影響とか。
熊の世界もファーストフードの時代らしい。

三段峡入り口 いなかぜんざい シャトルバス 三段峡駅 ミキサー車


駅前をウロウロしていると、一日に5本しかないディーゼル列車の1本が到着。
写真を撮ろうと思うが、今日は、無人駅ではないので、
プラットホームには出られない。

明日通る道の入り口の下見を終え、ベースキャンプへと向かう。
深入山が日暮れる頃、丘の上の「キャッスル」へ「入城」。

三段峡駅に列車 幼子と列車 深入山 いこいの村入り口 いこいの村ひろしま


例によって、「城内大広間」での前夜祭。

高い天井、大きな真鍮製のシャンデリア、陶板の壁画、
天井までのガラス窓と緞帳(どんちょう)の様に大きなカーテン。

この建物が出来てから、かなりの年月が経っていると思うが、
ここの頭上の空間の雰囲気は、現代にも通じる。
設計者のセンスが、私のお気に入りである。

メニューは毎回似たようなものだが、少しづつ違う。
例によって、我が友へのレポート。

食堂の天井 乾杯! 煮付(わらび、
ぜんまい、魚くずし
かまぼこ)
酢のもの(さわら、
れんこん、きゅうり
海草)
ごま豆腐 刺し身(鯛、ハマチ
にべ)
たい西京焼き・栗 鴨なべ 鴨なべ ご飯、吸い物 デザート(柿) シャンデリア


朝。ベースキャンプの深入山は晴れ。
山を下り、三段峡駅辺りはガスの中。今日は好天気らしい。
昨日、確かめておいたバイパス入り口を入る。

深入山の朝 三段峡別れ・霧 駅前お土産屋と・・ ・・・P料金所の間・・ ・・奥へ入る・・・


入り口から暫くは道幅も狭いが、やがて広く舗装された道になる。
恐羅漢公園線よりは良い道だ。
未だ工事中で、途中から未舗装のダート道になるが、道幅は広く、車は走り易い。
やがてオオカメ谷の手前で公園線に合流する。
将来は、こちらがメインルートになるかもしれない。

・・暫くは細い道・・ ・・植林帯も・・ ・・・ガスの中 ・・ダート道も広い・・ ・・公園線合流・・ ・・公園線工事中


次第に霧も晴れ、工事現場を過ぎ、「雪を溶かす道路」が終わる辺りに内黒峠。

道は広い 道路工事現場 雪を溶かす道路 やがて・・・ ・・・内黒峠


内黒峠を少し回り込んで下った所に、展望所が出来ている。
左端に1166mピークを従えた台形の砥石郷山が、正面に姿を見せる。
少し盛りは過ぎているが、山々の紅葉が美しい。
砥石郷山の右に聖山。その右奥に高岳。更に右には深入山。

展望所の先のカーブを曲がると、恐羅漢山・旧羅漢山が見えて来る。

内黒峠展望所 砥石郷山 聖山 高岳 深入山 旧羅漢・恐羅漢


恐羅漢山と砥石郷山の間のナツヤケノキビレの向こうに、天杉山がチョコンと見える。
少し道幅が狭くなった林道をグルグル下ると、やがて二軒小屋。
橋を渡って左折、直ぐに右折。
その先、牛小屋高原への案内板に従って進む。

夏焼峠・天杉山 狭い林道 旧羅漢・恐羅漢 二軒小屋左折・・ ・・直ぐに右折・・ ・・その先右折・・


スキー場のリフトが現れれると、やがて牛小屋高原の駐車場。
シーズンオフの今、駐車場はガラガラ。

案内板の前から、斜め右、カヤバタゲレンデへの道をとる。

・・次は左折・・ ・・スキー場・・ ・・リフトの先に・・ ・・牛小屋高原P 案内板・登山口 登山開始


ゲレンデの脇の道を登ると、すっかり葉を落とした樹林帯に入る。
やがて分岐点に来るが、赤いテープのある右へ進む。
道は良く整備してあり、沢には真新しい木の橋が掛けてある。

カヤバタゲレンデ ゲレンデ脇 樹林帯へ 道は整備されている 真新しい木の橋


突然、例の「落書きヤロー」の「ガンバレ中高年」の落書きが現れる。
白い樹木が痛々しい。
赤いスプレーといい、ヘタクソな文字といい、文言といい、
西中国山地を汚し回っている同一犯人によるものだ。
一人ではなくて、どうもグループで徘徊しているらしい。
ここまでくると、奴等は犯罪者だ。
どなたか目撃者は居ないものか・・・。
西中国山地国定公園のメッカ・恐羅漢にしてこれである。
許し難い。

中国新聞の「くらし」のページに、「木立を抜けて・ゆとり世代の山歩き」という連載があった。
楽しく読ませてもらった。
平成11年11月12日には「阿佐山」が載っていた。
ご存知の方は解ると思うが、この山は、
例の「落書きヤロー」が全山にわたって赤いスプレーで落書きをしている山である。
新聞の記事には、
{「ガンバッテ中高年」の「木標」が立っていた}とか{「頑張る中高年バンザイ」という気にさせられる}
等の記述がある。
此れは、明らかに、この「落書きヤロー」の落書きを題材にして書かれたものと思われる。
読み方によっては、「落書きヤロー」の行動を容認しているとも受けとめられる。
「落書きヤロー」を益々付け上がらせる事にはならないだろうか。
文章を美化しないで、
むしろ、はっきりと「落書き」と指摘して、警鐘を鳴らすべきであったと考えるが・・・。
広島県山岳連盟をリードする人の文章にしては、聊か不満を擁く次第である。

やがて夏焼峠(ナツヤケノキビレ)。登山口から25分。
左に上れば恐羅漢山へ、直進すれば砥石郷山・中の甲方面。

落書きヤロー 夏焼峠、左・恐羅漢
直進・砥石郷山
夏焼峠


ちょっと寄り道
写真をクリックして下さい


夏焼峠から10分で1132mピークへ。
振り向けば砥石郷山の1166mピークがせり上がって来る。
行く手には恐羅漢の大きな山塊。

恐羅漢へ 1166mピーク やがて・・・ ・・・1132mピーク


所々に、ぶなの大木がある。
道を塞ぐ倒木も多い。
暫らく平坦な道の後、再び山頂へ向けて上りになる。

枯れた大木 フラットな道 大樹 上りにかかる 倒木


下って来る人々のズボンの裾が、泥だらけだ。
その答えは、この先の道にあった。
数箇所のヌカルミがあったのだ。どうしても、その中を通らなければならない。
スパッツを付け忘れた。え〜い、ままよ。

やがて、牛小屋高原からの道が左から合流する。夏焼峠から1時間。

例のグループの札 苔むした古木 古木 ヌカルミ 左・牛小屋高原


5分程行くと、右に下りる道がある。台所原(だいどころばら)への道だ。天杉山へはここを下る。
その先、岩に絡んだ樹木の先が山頂だ。
先に着いた山仲間の声が聞こえる。

直進・恐羅漢 もう直ぐ山頂 深入山 右・台所原
左・山頂
岩に絡む木の根


三角点タッチ。
夏焼峠から1時間10分。登山口から1時間35分。

山頂で背中の荷物を降ろし、カメラとお茶だけ持って旧羅漢山へと急ぐ。
直ぐに倒木を乗り越える。
前方に十方山が見える。

賑わう山頂 旧羅漢へ 直ぐに倒木 十方山 倒木


暫らく下ると、湿地帯になる。平太小屋原だ。
ヌカルミには木が渡してある。時には、この辺りに熊の大きな足跡があるそうだ。
大きな倒木もある。
雑木林の中を少し登ると、大岩のある旧羅漢山山頂。
恐羅漢山から25分。

旧羅漢山 平太小屋原 巨大な倒木の根 少し登り・・・ ・・・旧羅漢山頂


山頂には、三笠宮が島根県側から登られた登頂記念碑がある。
尤も、近くまでヘリで来られたそうだ。そのヘリポート跡への道も残っているとか・・・。
「山頂の展望の岩」とはこの岩ではない。この岩は、我々素人には、登れても降りるのが恐い。
本当の「展望の岩」はこの山頂の岩の後ろにあるので、早まらない様に。
山頂の大岩の右側を回り込むと、倒木の向こう側にもう一つの大岩がある。
倒木を潜り抜けた先、大岩の南側からの展望は素晴らしい。
遠く吉和冠山から・・・

山頂の大岩 大岩の裏に・・・ ・・・もう一つの・・・ ・・・大岩・・・ ・・・木を潜ると・・・ ・・・南の大展望


・・・寂地の山並。大神ケ岳。安蔵寺山。
近くは、指呼の間に向半四郎山、半四郎山、広見山
先日、縦走した山並が懐かしい。その右には匹見の春日山。

旧羅漢山の三角点にタッチ。
それは山頂からカマノキビレへと向かう道の上にある。

恐羅漢山へと引き返す。

左・吉和冠
右・大神ケ岳
向半四郎・半四郎
広見
左・広見、右・春日 半四郎 旧羅漢三角点タッチ 恐羅漢山


旧羅漢山から25分で元の恐羅漢山まで帰る。
山仲間達で賑わっていた山頂に、もう人影はなく、ひっそりとしている。
以前ここへ来た時とは違って、山頂の雑木林が整理され、東側の見晴らしが良くなっている。
岩の上に上がって、ぐるりと見渡す。
北に臥龍山から深入山。向真入山から内黒山を経て十方山への稜線。

白い枯木 恐羅漢山頂帰着 左・臥龍、右・深入 内黒山 ワル谷キビレ 丸子頭


時刻は2:15PM。
朝食以後、何も食べていないので、聊か低血糖。
そこで、例の豪華昼飯。

網籠を背負い、地下足袋姿。
鎌を手にしたキノコ狩りのご夫妻が山頂へ帰って来る。
プロなのかアマなのかは不明。
採れたての大きなナメコとムキタケを見せてもらう。
登山道を外れるので、いつ熊に出会うかわからず、命懸けだとか。
熊除けのラジオは、受信出来ない場所があるので、カセットテープを流す由。
流す音楽は「カンツォーネ」が一番良いとか。
お見かけからは想像できない、意外なお言葉が返って来る。
ただ者ならぬお方とお見受けした。
私も、今度、「カンツォーネ」のテープかCDを買いに行こう。
レコード屋にあるかな〜・・・。

米軍の低空飛行訓練のジェット機が、轟音をたてて飛び去る。
大音響の遥か先に機体を発見する。

十方山 豪華昼飯 ナメコ ムキタケ 地下足袋・網籠 低空飛行のジェット


3:00PM。二人組が登って来た。
我がチームは下山開始。
牛小屋高原へのルートを下る。
下ること20分で、スキー場の最上部に着く。
若くして遭難した人の供養地蔵がある。
下方に見えた内黒林道が目の高さになる。

牛小屋高原へ・・ ・・下る 内黒山、内黒林道 スキー場へ 供養地蔵 スキー場と内黒山


ゲレンデの中をカヤバタゲレンデに向けて下る。
川本氏の石碑の先には登山口と駐車場。
何時、雪が来ても良い様にスノーブルトーザーが待機している。

スキー場の・・・ ・・・端を下る・・・ カヤバタゲレンデ Pへ下る スノーブル 碑から山頂を振り向く


広島山岳会の小屋の前の登山口に下山完了。
山頂から45分。

以前登った牛小屋ルートの登山口を探す。
レストハウスの変電装置の影に、ひっそりと登山口の標識があった。
これでは、初めての人には解りにくい。
最近は、登山道よりスキーゲレンデの方が幅を利かせているようだ。

帰途、ホームページ・「けいこの花だより」を出しておられる
堀 氏が属する広島山稜会の「ひえばた小屋」にお邪魔したが、
今日は無人であった。

内黒峠から振り返る恐羅漢、旧羅漢は早くも夕日の中のシルエット。

内黒峠から見る吉和村方面には、市間山と立岩山がすっきりと聳える。

広島山岳会小屋 下山完了 牛小屋高原登山口 ひえばた小屋 夕日の旧羅漢と
恐羅漢
左・市間、右・立岩

帰りの三段峡駅には、日曜日の観光客を乗せて加計へ帰るディゼルカー。
今日の列車の窓には、結構、人影が多い。


三段峡駅・最終便 賑わう改札口 三段峡駅前


戸河内IC近くの筒賀温泉・「グリーンスパつつが」で汗を流す。
ここは風呂のみ。サウナなし。レストランはある。

167.筒賀温泉


反省会はホームタウンの行き付けの店で。

これで、一部分ではあるが、西中国山地の四本の大きな稜線に足跡を残した事になる。
広見山・半四郎。
天杉山・野田原の頭。
砥石郷山・恐羅漢・旧羅漢。
十方山。
次回からは、これらの裏道を歩いてみたい。

熊さんも冬眠。私も、そろそろ今年は冬眠か・・・。


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