雪と霧氷の「花知ケ仙」を楽しむ。

ベースキャンプを岡山県・津山市に定め、ホームタウンを出発。



前夜祭
津山での行き付けの店・炉辺焼き「山賊」は、忘年会シーズンとあって満員。
ならば、最近、その近所に新しく出来た大衆炉辺焼き「楽座」へと繰り込む。
ここもまた、忘年会の客で大賑わい。やっとこさカウンター席を確保。
アルバイトの若い女性が、やけに元気な声を張り上げる。
次第に店内は騒然として来る。
入りきれない客は、外の駐車場の自分の車の中で待たされる始末。
津山には、他に適当な店は無いのか・・・。
例によって、我が友・F氏、I氏へのレポート。

乾杯! まぐろ山かけ
¥580
博多大根サラダ
¥450
地鶏の柳川
¥580
焼き鳥¥300 牛挽肉レタス包み ¥550 石焼きビビンバ
¥700
満腹!



一夜明けて、まずまずの天気。
吐く息白し。
院庄からR179を北上。
奥津温泉の手前から、雪の泉山を右手に見ながら、上齋原村へと向かう。
R179の奥津町下斎原あたりから見る三ケ上、妹山(いもがせん)、花知ケ仙の山並は、
雪で薄化粧。
上齋原村役場を過ぎ、やがて恩原高原へ向かうR482へと右折。

泉山 三ケ上 妹山 花知ケ仙 上齋原村 右・R482


この辺りは、県北の降雪量の多い地方らしく、早くも道路は除雪した跡がある。
田畑も山も雪景色。
花知ケ仙も雪でであろうと、何だかわくわくして来る。
恩原高原の入り口を左に見送り、やがてR482から遠藤の集落へと右折する。
遠藤川沿いに進むと、遠藤の集落入口の橋。

恩原高原別れ 次第に雪景色 沿道入り口・右へ 田畑に雪 遠藤集落入り口
の橋


橋を渡って右、遠藤川沿いの道を進む。
遠藤川は、先の台風の時、土石流の被害にあった。
今、川床の石を除いたり、壊れた土手の補修工事が進んでいる。

雪で真っ白になった田んぼの向こうに、花知ケ仙が顔を出す。

集落の外れには、大きな堰堤が作られつつある。
堰堤工事現場までは、雪の中に車の轍が有ったが、
その先の林道は、積もる雪のみ。

橋を渡り右 遠藤川沿い 集落外れからの・・ ・・花知ケ仙 堰堤工事 雪の林道を・・・


車は4WDではあるが、やや不安。
行ける所まで、と、ゆっくりと進む。
時折、車はズルリと滑るが何とか行けそうだ。
やがて、三ツ子原林道への分岐点。
右に進めば花知ケ仙の登山口だが、三ツ子原林道の積雪は20cm以上。
スノータイヤのみでは限界と判断。ここから歩く事にする。

三ツ子原林道入り口には、遠藤杉母樹林の説明板がある。

・・・更に奥へ 三ツ子原林道 車進入不可 橋を渡って・・・ ・・・ここから・・・ ・・・登山口へ歩く


沢沿いの三ツ子原林道を、新雪を踏みしめながら更に奥へ。
林道沿いには、杉の大木が並ぶ。
こころなしか、雪が深くなる。やはりタイヤチェーン無しに、この林道には入れない。

沢・遠藤川 新雪 遠藤杉 雪の林道 積雪20cm


斜面から雪ダマが転がり落ちている。

自然林伐採後、植林したての山肌があちこちで崩れて、土石が沢に流れ込んでいる。
土石流の原因だ。
無計画な植林事業に対する自然界の怒りを感ずる。だから言わんこっちゃない・・・と。

かろうじて秋を生き延びたコオロギが、雪の上で動かない。

愛靴のパターン 一息 雪玉 山崩れ
土石流の発生地
凍死


やがて前方に、登山口の立て看板が見えて来る。
駐車場所から50分。無雪期なら車でここまで入れる。
登山開始。
10分で花知ケ仙北尾根のコルに着く。

登山口見ゆ 登山口 無雪期の駐車場 登山開始 北尾根のコル


山頂まで後600mの看板がある。積雪は20cm強。
今日は小さいスパイクしか付けていないが、登れる所まで行こう、とコルを出発。
暫らく行くと、急登が始まる。見上げる先は、雪尾根の直登。
靴先を雪の中に蹴り込んで、足場を確保しながら登るので、なかなか先に進まない。
雪の下に笹が有ると、ズルリと滑り落ちる。
雪の坂道を軽々と駆け上ったキジの足跡がある。
右手にヌッと妹山(いもがせん)の坊主頭・・・

コルを左へ 切り開きを登る 妹山 急登が始まる スパイク キジの足跡


・・・更には、湯岳の向こうに不溜山。
雪の急登に悪戦苦闘すること50分、白い霧氷で「満開」の大樹の丘にたどり着く。
ここからは緩やかな上りとなり、霧氷の並木道が山頂まで続く。
この先も、結構、雪は深い。

不溜山方面 急登の先は・・・ ・・明るい・・ ・・霧氷の丘・・ ・・緩やかな上り 霧氷


振り向けば、霧氷の簾の向こうに、恩原スキー場の雪の帯と三国山。
ネマガリタケの雪を叩き落としながら・・・

霧氷 雪の尾根道 恩原三国山 雪深くなる


・・・ますます美しい霧氷のトンネルを潜る内に、何時しか山頂へ。

霧氷 アジサイに霧氷 やがて・・・ ・・・山頂


三角点タッチ。
北尾根1000mコルから1時間25分。登山口から1時間35分。駐車場所から2時間25分。
山頂では、潅木が大きく成長している。従って、今は360度、全く展望なし。
角ケ仙らしきものが、潅木の中に透かして見えるのみ。
展望を求めてブッシュに突入するも、敢え無く敗退。

真っ白な雪をテーブルにして、例の「豪華昼飯」。

「このやぐらは展望台では有りません」との古い国土地理院のプレートがある。
こんなプレートは、あちこちの山で見掛ける。昔は櫓が有ったのか。
国有林で、山頂の伐採は出来ないなら、再度、やぐらでも建てて欲しい。
自然林伐採」の費用や、その「付けを払う」のに比べれば安いものだ。

三角点タッチ 豪華昼飯 山頂はぐるりと・・ ・・・雑木林・・・ ・・・展望無し 山頂の霧氷


展望の無い山頂は、寒いばかり。
ビールと豪華昼飯をすまして、早々に下山開始。

下山時の眺めがまた素晴らしい。
霧氷の並木道の向こうに、薄っすらと雪を被った恩原の山並。

桜並木を氷づけにしたような霧氷の下を通る時、
午後の日差しに溶けた小さな霧氷のカケラが、バラバラと音を立てて頭上に降り注ぐ。

左手の妹山(いもがせん)のコルの向こうに、ラクダのコブの様に三ケ上の山頂が見える。
山頂に点在する岩は、紛れも無い先日登った三ケ上のものだ。

下山開始 霧氷と三国山 三国山 恩原高原 三ケ上 三ケ上


雪はやや緩んでシャーベット状。先に下る山仲間が、何度も尻餅をついている。
私も、数回、スッテンコロリ。
日頃から、転ぶ事など無い生活をしていると、転ぶ事は寧ろ楽しい。
この急登を登るときは、あれほど苦労したのに・・・。

やがて、北尾根のコル。山頂から35分。
更に5分で登山口へ。山頂から40分。

駐車場所へと三ツ子原林道を下る。
朝は無かったキツネの足跡がある。

尻餅をつく山仲間 急坂を下る コルへ下山 登山口へ下山 キツネの・・・ ・・・足跡


この三ツ子原林道に入ってきた車の轍がある。途中で引き返している。
帰りに集落で会った地元の人の車の跡だ。川魚の稚魚を沢に放流に来たとか。
スリップして進めなくなったので、途中で引き返したそうだ。

駐車場所まで帰着。
登山口から30分。山頂から1時間10分。

林道を下る途中、前方に恩原高原の白い雪の帯が見える。
遠藤川には、土石流の名残の石が、川底に折り重る。
集落の茅葺き屋根の雪は、もう消えかけている。

林道入り口に・・・ ・・・帰着 恩原高原に雪 遠藤川の川床 茅葺きの民家


帰路、R179の奥津町下斎原から望む三ケ上、妹山、花知ケ仙に、今朝の雪はもう見られない。
花知ケ仙山頂が、霧氷の為か、微かに白く見えるのみ。

三ケ上 妹山(左)、花知ケ仙 花知ケ仙


帰りの温泉は、奥津温泉の「花美人の里」。
何時も思うのだが、6:00PMの閉店は、やはり早い。
もっとも、大都会に遠いこの山里の温泉では、集まる客もそう多くあるまい。
早い時間帯の閉店も、やむを得ないか・・・。

奥津温泉
花美人の里


反省会は、ホームタウンの行き付けの店で。

新雪の積雪は20〜30cmで、
冬山に登った事の無い我々素人にも、何とか楽しめる範囲であった。
これが、もう少し積雪が深かったら、
大きなスパイク又はカンジキやスノーシュー、
更なる体力も必要であったろう。
今日は、雪山気分を充分に楽しませてもらった。

潅木が繁り、山頂からの展望が全く無い花知ケ仙は、山としては面白味に欠ける。
その代わり、
今日は、雪と霧氷がその埋め合わせをしてくれて、余り有るものがあった。
山頂の展望が有れば、もっと人気の出る山になるであろう。
この山は、新雪の時期か残雪期がお勧めだ。


TOP CONTENTS BACK NEXT