広島市職員労働組合

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しぶき記事

広島市職労第105回定期大会

第1号議案
2017年度運動方針案

はじめに

 昨年の大会からこの1年間の情勢の特徴は、安倍政権の改憲策動と戦争する国づくりをめぐる攻防がいっそう激化していること、経済のあり方をめぐる課題でも、安倍政権と国民各層との矛盾がさらに激化してきたことでした。

 安倍首相は、今年の憲法記念日に「憲法第9条に自衛隊を明記する新憲法を2020年に施行したい」と明言しました。憲法記念日に、改憲への執念をあらわにし、期限を区切ってあおる姿勢はあまりに異常です。

 また、「心の中」を処罰する違憲立法・「共謀罪」法案を衆議院で強行で採決し、参議院では、中間報告という禁じ手を使って、法務委員会の審議権と採決権を奪い、強行採決し可決しました。

 一方で、安倍政権は、「森友学園」「加計学園」疑惑、南スーダン「日報」隠ぺい、復興相の原発事故自主避難者に対する「自己責任」や東日本大震災被災者蔑視の暴言など政権や閣僚の資格そのものが問われる重大問題を起こしています。

 しかし、これらの問題でも国民的批判が強まっており、安倍政権の支持率が下がり始めるなど次第に追い詰められている状況にあります。

 被爆者をはじめ多くの声が世界を動かし、戦後の歴史で初めて核兵器禁止条約に向けた多国間の国際交渉会議(第2期)で核兵器廃絶条約が採択されようとしています。歴史上初めて核兵器禁止条約が今年中にも誕生し、核兵器が「違法化」されること現実のものとなります。「ヒバクシャ国際署名」など行動を広げ、核兵器保有国をさらに追い詰め、今年が「核兵器のない世界」に向けた一歩となるよう奮闘が求められています。

 経済のあり方をめぐる問題では、アベノミクスの誤りと日本経済の低迷が、より鮮明となっています。安倍首相がアベノミクスの成果をどんなに強調しようと、個人消費の低迷による消費不況であることは、もはや明らかです。大企業の経常利益はこの15年で2.6倍に増加し、内部留保は313兆円まで積み増しし、100万ドル(1億1300万円)以上の金融資産をもつ富裕層は日本に272万人もいます。

 一方で個人消費は、戦後初の2年連続、実質賃金に至っては5年連続のマイナス、貧困に対応できない日本の社会保障のさらなる改悪により、労働者・国民の暮らしはさらに苦しく、貧困と格差は拡がるばかりです。賃金の改善と社会保障の充実のために大企業や富裕層が負担すべきは明らかで、庶民には一向に景気回復にならない破たんしたアベノミクスではなく、貧困と格差の解消にこそ力を注ぐべきです。

 働き方の問題では、その厳しい実態が多くの人に明らかになった1年でした。ワーキングプアと言われる労働者(年収200万円以下)は、2年連続で1130万人を超え、全労働者に対する非正規雇用の割合もほぼ4割に達しています。働かされ方も厳しくなり長時間労働があらゆる企業でまん延し、過労死が社会問題として大きく取り上げられました。広島市役所でも例外ではなく、業務量の増大、人員削減により労働環境が著しく悪化し、また、正規並みに働かされる嘱託職員の労働条件の改善が切実な課題となっています。その元凶である広島市の職員削減計画を中止すること、また厚生労働省が通知した「労働時間適正化ガイドライン」を職場内に徹底させ、人員問題の取り組みを強めていくものです。

 そして「働き方」への取り組みは職場でも社会的にも大きな関心が寄せられ、労働組合への期待と信頼となり、組織強化への重要な柱となることは間違いありません。職場の「待ったなし」の願いに寄り添いながら対話し、組織強化拡大をすすめるものです。

 昨年から始まった野党と市民の共闘に対し労働組合としてできる行動を模索しながら、これまで培ってきた地域住民との共同を通じて、職員が働きやすい職場環境と住民が主人公、住民の声が届く自治体づくりにむけ、市職労はこの1年間たたかっていきます。

T 情勢の特徴

1.国政分野で


(1)憲法を改悪して「戦争する国づくり」に突き進む安倍自公政権

 安倍自公政権は、独裁政治をめざしているとしか言いようのない暴挙を積み重ねています。2013年12月6日、特定秘密保護法を強行採決し、国民の知る権利を侵害する法律をつくりました。続いて2015年9月19日、安全保障法(戦争法)の強行採決、2016年11月、この法律に基づいて自衛隊を内戦中の南スーダンに派遣しました。そして、2017年4月6日に「共謀罪」法案を無理やり提案し、6月15日には、参議院の法務委員会の採決をしない中間報告≠ニいう禁じ手を使い数の力で強行成立させました。

 安倍首相が標榜して止まない「戦争する国づくり」に向けた動きは、決して許されるものではありません。しかし、NHKをはじめとするマスコミへの統制を強め、放送の自由、言論の自由への介入を行い、真実を覆い隠しています。さらには、5月3日の憲法記念日に2020年の東京オリンピックまでに憲法改正を行うと発言し、自民党内からも驚きの声が出ました。

 安倍政権の隠ぺい体質は、とどまることを知りません。大阪府豊中市にある「森友学園」問題では、安倍首相の夫人が深く関わっている疑惑をうやむやのまま不問に付すつもりです。また、安倍首相自身が疑惑に関わる、学校法人「加計学園」(岡山市)問題でもだんまりを決め込んでいます。

 自分の都合の悪いことには一切口をつむぎ、戦争する国にするためには、国民の声を封じ込め、憲法の保障する国民主権と基本的人権、平和主義をも踏みつけにする法律を国会の数の横暴で強行採決しています。それだけでなく、政府の強権をもって、教育の締め付けを行い、「地方創生」と称して「自治体つぶし」を行っています。

 このことは、自治体独自の正当な活動を委縮させるものです。公務員の「政治的中立」を口実に社会的争点について、見ざる、言わざる、聞かざるの状態に置き、表現の自由の事前規制であり、憲法14条の定める法の下の平等に反すると言わざるを得ません。


(2)大企業優遇・国民生活犠牲、地方切り捨ての安倍政権

 安倍政権がめざす「企業が世界で一番活動しやすい国」づくりとは、大企業がその利益を最大にできるよう規制緩和を進め、史上最高の利益を保障するもとで、毎年内部留保を20兆円以上もつくりだしています。

 大企業が大もうけをあげる一方で、景気は冷え込み、日本経済が回復基調に向かっているという実感は、まったくありません。このことは、「アベノミクス」がすでに破たんしたことを証明しています。

 大企業や富裕層への課税を当たり前に行えば、6兆円以上の税収が見込まれるとされており、消費税に頼らなくても十分に財源が保障できますが、消費税10%の引き上げを取り消してはいません。

 安倍政権は福祉予算6400億円の自然増を5000億円に削減して、医療・介護、保育を自助・共助に追いやり、憲法25条を反故にしています。

 また、政府は人口減少を理由に「あらゆる行政サービスを単独の市町村だけで提供する発想は現実的ではなく、自治体の連携で提供することを進めていく必要がある」として、「中枢拠点都市」に集約する「連携中枢都市圏」構想の推進や、窓口業務を地方独立行政法人に外部委託することを求めています。

 こうしたなか、地方公務員の「給与制度の総合的見直し」による賃金引下げ攻撃に加え、労働法制の改悪で、さらなる賃金引下げ、雇用の不安定がすすめられる状況です。賃上げこそが景気回復のために必要であることは政府も認めているところですが、民間と公務の賃下げの悪循環の動きも同時に強まっています。


2.広島市政で


(1)国追随の開発型行政の推進と福祉・教育の切り捨て

 松井広島市政は、国追随の開発型行政にいっそうの拍車をかけ、巨額の資金を注ぎ込んだ駅前再開発、駅北口開発は広島駅周辺の様相を一変させています。さらに、高速5号線二葉山トンネル、アストラムライン延伸計画などの大型開発事業をすすめるとしています。また、200万人都市を掲げ、経済活動を中心部に集中し、広島市を拠点都市とする「連携中枢都市圏」構想は、周辺市町の地域経済をますます疲弊させることが危惧されます。

 一方で、「事務事業の見直し」による福祉・医療、教育予算など市民生活にかかわる分野の予算は、毎年削ずっています。そのうえ、「高齢者の公共交通機関利用助成」を廃止し、介護ボランティアでのポイント制度の導入を突然持ち出してきました。これは、高齢者の社会参加を抑制し、市民への負担増の押し付けでしかないとの声があがり、公共交通機関利用助成は廃止でなく、縮小しましたが、福祉を削る姿勢に変わりはありません。

 また、保育園の待機児解消問題も、解消にむけた改善がはなかなか進んでいません。さらには、教育の現場では、小中学校の教職員が県費から市費へ移管しましたが、管理教育の押しつけと相まって、教職員の時間外問題が大きな課題となっています。

 広島市のこうした現状をただすために、市民と共同して、開発型行政推進から住民優先の行政への転換が求められます。


(2)地方自治体本来の役割を投げ捨てる、公的責任放棄の問題

 広島市が、地方自治体本来の役割である「住民福祉の向上に努めなければならない」という公的責任を放棄する姿勢は、安倍政権同様に、住民の意見を聞かない点でも明らかになっています。

 また、五日市の3給食センターのうち、五日市北と中央の2つの給食センターを廃止して、民設民営の給食センターがはじまりました。しかし、始まった途端にパンが不足したり、すまし汁が半量しかなかったり、また、魚の照り焼きが不足するという事態が立て続けに起こりました。食育の重要性を言いながら、給食を丸投げにした広島市の責任は大きなものがあります。このようなことをただすために、広島市が住民と真摯に向き合い、きちんとした説明責任を果たすよう、住民の運動とともに協力・共同したたたかいを進めていくことが求められます。

U 市職労運動の重点課題

1.運動の基調と課題へのとりくみ


(1)運動の基調

 広島市職労の最重点課題は、組織強化・拡大にあります。組織拡大の前進が、要求前進や職場での組合の活動の見える化につながり、労働組合の意義・存在感を示すことにつながります。未加入者の多い職場や競合職場において、組織拡大を前進させることは、なかなか困難な課題ではありますが、ひとつひとつの職場要求をくみ上げ、職場改善を勝ち取り、職場ニュースで知らせるという原則的な運動に地道に取り組み、職場での信頼を得ていく事が大切です。

 広島市職労は、
@人員増・適正配置のたたかい
A労働時間短縮・長時間労働反対のたたかい
B人事・勤評制度の民主化のとりくみ
C嘱託・臨時職員の諸権利拡充のたたかい
D次の時代の運動を展望できる組織拡大・次世代育成のとりくみ
の5つを運動の基調として役員・組合員で共有し、運動の前進をめざします。


◆人員増・適正配置のたたかい

 業務量の増加に対し、職場の人員確保が不十分で、職員の負担増、職場環境の悪化の減員となっています。長時間残業や欠員状況などの職場実態を把握し、当局に現場の状況を伝え、増員配置や業務分担の見直しなど改善を求めていきます。


◆労働時間短縮・長時間労働反対のたたかい

 職員の過労自殺報道を契機に、「長時間時間外勤務縮減の取り組みの強化について」との当局通知が出されましたが、まだまだ長時間残業は解消されず、「サービス残業」の風潮も依然としてはびこっています。「健康で文化的な」生活を職員に保障するために、欠かすことができない課題です。


◆人事・評価制度の民主化のとりくみ

 当局は、地方公務員法の改正に沿った人事評価制度について、平成27年度から管理職で試行的に実施。今年度から一般職員へも導入しました。「昇給や一時金で優劣をつければ、職員はがんばって仕事をするようになる」というのは一面的な見方です。数字で成果が評価しにくい公務労働の特性や、評価に不満を感じる職員の方が増えてしまう弊害など、問題点が指摘されています。職員が納得できる評価制度となるよう、運用を検証し改善を求めていきます。


◆嘱託・臨時職員の諸権利拡充のたたかい

 正規職員の採用を減らし、非正規で働く嘱託・臨時職員へ置き換えてきた結果、業務に精通したベテラン非正規職員が増え職場を支えています。

 しかし賃金・労働条件における差は、ほとんど縮まっていません。地方公務員法の一部改正により、制度が大きく変わろうとしています。正規職員と非正規職員が共同して、均等待遇をかちとるために、みんなの共通した要求として、ねばり強くとりくんでいくことが大切です。


◆組織拡大、次世代育成の取り組み

 広島市職労の運動を10年後も継続し、発展させるため、組織拡大、次世代育成は最重要課題です。広島市職労は住民・地域とつながり、そこで得たことを仕事に活かす、全国に自慢できる組合運動を展開しています。この組合の魅力を語り継ぎ、新たな仲間を迎え、担い手を育てていく学習活動に取り組みます。


(2)課題へのとりくみ

 国家公務員制度改革、地方公務員制度改革の名のもと、自治体に対する人事評価制度や賃金制度への介入が露骨に進められています。全体の奉仕者としての公務員を、「時の権力者」への奉仕者へと変質させる動きが強まっています。このようななか、「森友学園問題」「加計学園問題」など、行政の私物化を疑わせる事案が大きな政治問題へと発展し、公務員の全体の奉仕者としての役割とは何かが問われています。

 地方行政でも、国からの「官から民へ」の号令のもと、自治体業務を民間企業へ手渡せとの圧力、地方交付金等による誘導が露骨に行われています。日々の業務のなかで「団体自治」「住民自治」という地方自治の本旨に立ち返り、こうした課題に対峙し住民と共同したたかう組織力をつける取りくみが求められます。

 平和と民主主義、暮らしと福祉・教育、働く者の権利を守る闘いなど、自治体労働者をふくめて住民生活を守り生かすために、今後の運動にむけて組織強化・拡大は避けて通れない課題です。

 広島市職労は、こうした課題にたいして「住民の繁栄なくして自治体労働者の幸せはない」という民主的自治体労働者論にたった、自治体本来の役割、「住民福祉の向上」のために、自治体労働者のあり方についての学習に力を入れます。このなかで、労働組合の3つの原則(@資本からの独立、A政党からの独立、B一致する要求にもとづく行動)をしっかりと位置づけ、自治労連運動の意義を学び、運動への確信を深めます。

 また、次世代の育成という点でも学習・教育は重要な課題です。労働者学習協議会などと連携を取り、団結と要求実現の力を強める基礎・土台づくりに努めます。


2.賃金、諸手当の引き上げについて


 人事院は、公務員の労働条件引き下げを旨とする政府の意向への従属性を年々強めており、公務員の労働基本権制約の代償措置機関としての役割をまったく果さない状況に至っています。人事院は、定年延長問題とそれに付随する再雇用・再任用問題、そして、人事評価制度の問題について具体策を示さず、労働基本権の回復問題も置き去りにされています。

 また、今年4月19日に、民間の退職金等の実態調査結果を公表し、国家公務員の退職手当が、民間より約78万1千円高く、是正の必要があるとしました。夏の人事院勧告では、国家公務員の退職金が下げられることが予測されます。

 これらの問題は、結局のところ、現場で働く公務員の労苦を無視し、公務員の労働意欲を低下させるものです。人事院が労働基本権の代償機関として、働く者の立場に立って公務員の処遇を改善していくよう、問題点を明らかにし、全国の仲間と連帯し、声をあげていきます。

 広島市人事委員会の勧告は、人事院の勧告に沿う中身となっており、政府の異常なまでの干渉のもとで要求前進が非常に困難な状況にあります。

 しかし、社会保障が先細るなかで、将来不安を抱え、生活改善のための賃金要求は私たち労働者の切実な願いです。日本経済を好循環させるためにも、賃金改善による景気循環が社会的にも求められています。

 とりわけ、非正規職員の待遇改善が最重要の課題です。この待遇格差は、非正規労働者の労働意欲を奪うとともに、正規職員は精神的にも労働の責任においても、加重の負担を迫られることになります。非正規職員の待遇改善・均等待遇実現に正規職員も共同したたたかいを進めることが重要になっています。


3.人員増、労働時間短縮などについて


 昨年末、職員の過労自殺認定申請がマスコミで報じられ、これまで市当局が進めてきた職員削減計画の矛盾が露呈しました。育休代替職員の正規配置枠の拡大や、時間外削減の取り組みに当局自身が取り掛かっていますが、職場の人手不足解消には、まだまだ不十分です。定数削減計画を撤回し、長時間労働が蔓延する職場に必要な人員を配置させる取り組みを進めます。

 民間職場も正規から非正規の置き換えが大きな問題となっています。正規職員の削減を非正規職員でまかなう、また正規職員の時間数で対応する非正規職員の雇用など、雇用のルールが崩されています。

 5月11日に、地方公務員法改正案が成立し、法施行に向けて非正規の地方公務員の待遇税制に向けた全国的な動きが本格化していくとみられます。広島市で働く嘱託職員・臨時職員の待遇の改善につながるよう、職場・組合側の意見を十分反映させた制度運用にしていく必要があります。

 厚生労働省が示した「労働時間管理適正化のガイドライン」を活かし、長時間労働の是正とサービス残業の根絶を両輪に、安心して働き続けられる市役所実現へ、職員ひとりひとりが声をあげ職場を変えていく運動を推進していきます。

V 要求実現を支える組織強化・拡大のとりくみ

1.組織強化と、中・長期的展望を見据えた活動


 市職労の組織強化・拡大は喫緊の課題であり、次世代の参加や役員育成など中・長期的展望にたって継続してとりくむ課題です。10年後を見据え、組合員を増やすこと、市職労全体や支部協議会を支える役員を育てていくことは、組合の存続に関わる最重要の課題であり、同時に、職場要求を実現していくためにも、とても大切な課題です。

 労働組合の主人公は「組合員一人ひとり」です。自分たちが市役所で「安心して働き続ける」ためにも組織強化・拡大を組合員一人ひとりの課題としてとらえ、意識的に取り組んでいくことが大切です。

 「自治体構造改革」が強引におしすすめられるもとで、人員削減・非正規職員化、業務のアウトソーシング(外部委託)による公務・公共業務の担い手の急激な変化がすすんでいます。

 人事評価・成果主義賃金、業務の細分化・個別化によりチームワークが失われつつあり、健康破壊・メンタルヘルス疾患が広がり、「定年まで働き続けられない」と中途退職者が増大しています。職場には「不満・要望」があります。だから、組合に入っていっしょに活動し、働き続けられる職場をつくること、また、職員のなかで「安心して働き続けられる職場をつくろう」との意識を共有することが求められます。

 この課題を握って離さず、全国のすすんだ教訓にも学び、職場の仲間の期待に応えられる組織強化にとりくみます。


2.次世代参加を活動の重点に据え、新たな活力を


 幅広い層の組合員に、さまざまな活動に参加してもらうことが、今後の市職労運動の担い手を育てるためにも非常に重要です。青年・女性・自治研・賃金権利制度・福利厚生・職場交流・広報宣伝など、組合員の興味や得意分野に合わせて、様々な活動分野があることを、組合員に広く知らせ、活動参加の場を積極的に提供していきます。

 上部組織等が実施する学習・研究集会などに積極的に参加するとともに、市職労専門部の活動が大切です。それぞれの専門部機能を充実させるように努めます。

●職場の身近な要求実現・改善活動に主体的に参加する組合員をつくり、職場の組合員が労働条件の改善のプロセスを直に感じ、組合活動の原点を体験的に学ぶ機会をつくります。

●職員の雇用・労働条件改善などの要求とともに、「社会に役立つ、いい仕事がしたい」という職員の根本的な要求を重視して、人間的信頼関係を築き、組合加入を促進する運動を強めます。

 諸権利学習をはじめ、「学習・教育活動」は重要です。「学習・教育活動」を継続的に進める体制の確立をめざします。

●雇用・労働問題は日本社会そのものを揺るがす大問題です。市役所のなかだけでなく、ちまたにも労働問題・トラブルは溢れており、多くの人を悩ませています。労働組合が、そういう課題を働く者の立場で解決する組織であることを、あらためて理解してもらい、組合活動のなかでの学びを自分や周囲の課題解決に役立ててもらう、そのための労働法制や社会問題の学習が必要であり、求められています。

 社会の問題と切り結んだ労働法制・働くルールの学習会、制度改悪反対の運動への参加を呼びかけ、組織強化・次世代育成につなげていきます。


3.組織強化・拡大の具体的とりくみ


(1)広島市職労の最重要課題 増勢の流れをつくろう

 これまで広島市職労の運動を支えてきた世代が引退の年齢を迎え、次の世代へのバトンをつなぐ必要があります。また、人員不足や様々な雇用形態の混在により、職場環境の悪化が深刻です。こういった職場の課題を解決するためにも、職場で改善を訴えられる組合員の存在は欠かせません。

 組合員拡大と次世代育成は、広島市職労にとって避けて通れない課題であり、また広島市職員の生活・労働条件を守り、向上させていくためにもなくてはならないものです。

 この間の運動で、それぞれの支部・協議会の中で、組合員を増やしていこうという機運が高まり、組合加入の成果もあがっています。

 しかし、組合員の高年齢化もあり退職者も多く、組合員数の回復には至っていません。

 未加入者への加入の働きかけを地道に続け、組織拡大・増勢の流れを広げ、大きくしていきましょう。


(2)具体的取り組み

@職場に見える取り組みを増やし 「増やす人を増やす」

 新採職員など青年と職場未加入者へのよびかけを重視します。職場懇談会、職種別交流会、しゃべり場、仕事アンケートなど全国の実践例に学び、「職場で組合員が身近な仲間に訴える」「新しい仲間がまわりの仲間に声をかける」など、組織強化拡大への組合員参加を追求します。

 「組織としての多数派」「要求と運動での多数派」結集をめざし、年間を通じての増勢を作り出すため、自治労連共済と一体で「役員と組合員が職場で仲間を増やす」取り組みを進めます。

●昼休み懇談会・職場懇談会の開催

●知っトク講座、ライフプランセミナーなど、自分の生活に身近なテーマでの学習会の開催


A青年、女性、平和、自治研、労安活動など分野別での参加拡大を

 分野別の活動を積極的に推進し、役員を退いたベテラン組合員の協力も得ながら、いままで広島市職労の活動にあまり参加したことのなかった組合員に働きかけ、個々の関心や要求にあった活動への参加を促します。

 青年、女性、平和、自治体問題研究、労働安全衛生と、分野ごとに課題となるテーマに対して、その分野で長年活動してきたベテランと、これから活動に参加する新しい層の組合員が活動を通じて結びつき、力を合わせて運動を 継承・発展していくような活動の展開を目指します。

 これらの活動を推進していくため、◆広島自治労連、広島県労連などの上部団体が呼びかける学習会・交流会等に積極的に参加者を送り出す。◆専門部等から要請があれば、市職労として講師を派遣または招待する。◆動員費の支給、参加費・旅費の補助など、財政的援助を行うこととします。また、組合員拡大を意識して、学習会や平和・市民運動などの活動については組合未加入者の参加も積極的に働きかけていきます。


※さまざまなイベント・集会等の案内を周知します。上部団体や関連団体の集会等には、参加補助も行います。組合員のみなさんは、しぶきや各支部等のニュース、チラシなどで興味・関心のあるものを見つけたときは、遠慮なく積極的に手をあげてください(他薦も歓迎)。

 中央集会や自治研集会、自治労連本部の事前大会など、全国の集会には旅費を補助します。組合加入のメリットの一つです。積極的に活用しましょう。


【専門部】
●組織部

 市職労のなかで一番重要な課題となっている組織拡大・強化は、市職労の運動の中心課題です。

 これまで、本庁・区役所、その他出先職場での一般職に対する組合加入への訴えが弱く、職場を基礎にした活動ができず、組織の弱体化がすすみました。一般職の組織強化・拡大は、市職労のこれからの運動にとっての最重要課題です。その一歩として昼休み懇談会など継続したとりくみに努めます。

 また、市職労全体での組合員数の拡大目標を設定し、未加入者名簿の作成や加入グッズの準備など、各支部・協議会での組合員拡大の取り組みを援助します。


●教宣部

 毎週発行の機関紙しぶきは、市職労の運動にとって、重要な役割を担っています。

 組合運動は、職場の仲間と地域住民のくらしを守る、地方自治の確立や平和・民主主義を守るなどたくさんの目的があります。それを組合員や職場全体に伝える手段として機関紙は不可欠です。

 また、全労連が実施する通信講座「わくわくセミナー」、勤労者通信大学など、労働者の諸権利を学ぶ講座の参加者を募ります。その他春闘学習会をはじめ、組合が参加しやすい学習会等を企画しとりくみます。


●賃金権利対策部

 「市職労のなかま(労働組合の手引き)」は、貴重な組合員の財産です。引き続き発行をおこないます。秋の賃金・権利学習会、「知っトク講座」などにとりくみます。


●福利厚生部

 「自治労連セット共済」の加入拡大や新規採用者への共済プレゼント、全労済・労働金庫の「預金・ローン」などのあっせん、白石薬品の「薬品」のあっせんなど組合員のくらしをサポートします。組合員の意見を反映しながら、健康増進や福利向上にむけてとりくみます。恒例となった「カープ観戦」に引き続きとりくみます。

 ライフプランセミナー、税と年金制度学習会など、組合員の生活設計に役立つ学習会を企画します。


●自治研部

 若手職員からアンケート等で「いい仕事がしたい」「住民の役に立つ仕事がしたい」などの要求が数多く出されています。

 自治体のあり方とともに、自治体の果たしている役割などを学び、若い職員の「いい仕事がしたい」という要求にもとづく活動をおこないます。

 いま、国の「構造改革」路線により、「地方創生」の名のもとによる自治体再編の動きや市場原理による自治体経営などが強行されようとしています。広島市政においても、「高速5号線」「かき船移転」「被災地立ち退き」「五日市給食センター委託」など、事業にかかわる住民当事者に対し、説明や意見を募る場がないまま、施策が推進される事態が広がり、地域住民の反発や市政への不信が広がっています。

 基本的な自治体行政のあり方を学ぶ学習会とともに、個別の課題から自治体問題を学び、よりよい市政を考える場をつくる学習会などを企画し、自治研活動の活性化をはかっていきます。

 来年度は、広島市政白書の発刊の年になるため、市政白書づくりに向けた準備を、広島自治体問題研究所と共同して進めます。


4.職場組織の確立と活性化のとりくみ


 労働組合の活性化の原点は職場組織を確立することです。

 系統的に職場に足を運ぶ活動を重視して、非組合員への声かけ(手紙での訴えも含む)を追求します。組織のあるところでは活性化にむけて努力します。


【補助組織】
●現業評議会

 広島市の多くの現業職場では、合理化や非正規化などによる人員削減が強行されており、正規職員の退職者に見合うだけの新規採用が行われず、業務はさらに大変になっています。とりわけ、保育園の給食調理職場では、正規不在での給食調理が現実のものとなりました。今後、このまま退職者不補充が続くとさらに正規不在園の拡大が懸念されます。

 広島市の現業職場においては、総務省からの「技術的助言」により、現業賃金の引き下げと民間委託の一層の推進が、毎年の交渉において人事当局から示唆される状況の中で、今年も食肉市場、学校業務、保育園給食、環境事業所等で新規採用が勝ち取られました。しかし、その一方、民設・民営による五日市給食センター新設に関連し学校給食調理員の新規採用は、正規・嘱託ともに見送られました。しかし人員配置は充分とは言えず、引き続き調理員採用を要求し続けなければなりません。環境局では、ごみの収集運搬業務の全面委託が提案され、勤務労働条件の確保とあわせ、市民の住環境を守る取り組みを強化せねばなりません。

 このように、大変に厳しい情勢にあることに違いはありませんが、いま必要なことは、地方交付税の拡充と公共サービス充実のための予算と人員増などであり、そのための国民的な連帯したたたかいを強めなければならないということです。住民の生命と安全を守り、現業職場を守るために現業労働者の専門性を認めさせ、現業労働者を災害時に対応する職員と位置づけさせ、業務委託の推進ではなく正規職員による退職者補充を勝ち取ることが、さらに重要な運動となっています。

 現業評議会は全ての現業職場を視野に入れ、@現業賃金引き下げ反対、A現業職場の民間委託反対、B正規職員の採用、C非正規職員の待遇改善、D安心して働き続けることのできる再任用制度の充実などを重点課題として取り組みます。

 また、今年第14回目となった「ひろしま給食まつり」は回を重ねるごとに地域に根ざした取り組みとなっており、着実に住民共同は前進しています。引き続き、さらなる発展へ向け現業評議会は団結して取り組みます。


●女性部

 女性部は「平和憲法を守り、家庭も仕事も大切に、笑顔で人間らしく、自分らしく、生き生きと働き続けられる職場を作りましょう」をスローガンに運動を進めていきます。

 女性も男性も、等しく権利の行使ができる民主的で、健康的な職場環境をめざして要求書を提出しアンケートなどをもとに交渉を行い、さらに学習会を行うなど、女性ならではの運動を進めていこうと奮闘しています。多団体と共闘し平和を守る活動の、国際女性デーひろしま・核兵器をなくそう女性の集い、日本母親大会・広島県母親大会・はたらく女性の中央集会などに参加し運動を続けていきます。又、多団体と一緒に活動することで、視野を広げることも大切にしていきたいと思っています。2000万人署名にも参加し、女性部として「安保法制(戦争法)廃止」の運動も進めていきます。

 毎年恒例の昼休みバザーも夏と冬に行い、女性部の活動を知ってもらい、又、組合活動の必要性をチラシで訴えていきたいと思っています。


●青年部

 青年職員との対話の機会を増やし、組合と青年との距離を縮め、青年の悩みや興味関心に応える活動にとりくみます。

 現在青年部は、役員体制が確立せず主体的な活動はできていませんが、広島自治労連の青年部に役員を派遣したり、ウェルカムパーティの実行委員となりパーティを成功させたりと、つながりを持った青年組合員が以前より増え、徐々に活動に参加をしてきています。

 この青年組合員同士や周囲を取り巻く青年が交流を重ね、さまざまなとりくみに参加できるよう、働きかけを強めて青年部活動の確立をめざします。

 交流会・スポーツ大会・学習会等の企画を準備し、実行委員を集めて、青年の要求に応える活動を展開します。


●広島市嘱託職員労働組合(市嘱託労組)

 広島市嘱託職員労働組合(市嘱託労組)は、消費生活センター・学校嘱託給食調理員・市民課・出張所・保険年金課・学校業務員など、現在200名余りが加入しています。

 嘱託職員だけの職場、正規職員と嘱託職員が共に仕事をしている職場といろいろで、職種が様々ということは要求も変わってきます。職種ごとの要求書を提出し交渉をおこなっていきます。職種ごとの集会をおこない、学習と交流を深めるとともにお手紙作戦など組織拡大にとりくんでいきます。

 市嘱託労組は今後も、広島自治労連・非正規公共評などと連携しながら、待遇改善のためにとりくみます。


【支部・協議会】
●区役所連絡協議会

 人員削減が盛り込まれた組織改編、度重なる制度改正など、業務の過重負担と人事の矛盾が蓄積され、職場には不満が渦巻いています。

 区役所事の昼休み懇談会の開催、学習会やアンケートの実施など、日常的な活動を強化し、職員の声を要求課題として取り上げて、労働条件の改善にとりくみます。とりわけ欠員問題、長時間残業の問題に力を入れ、職場の実態を把握し、改善にとりくみます。

 ニュースの発行、会議や懇談会の開催、要求書の提出など労働組合の原則的な活動を軌道に乗せる組織強化にとりくみます。

 組合員を増やすことは組合員の最大の要求です。区役所職場に積極的に入り対話を重ね、未加入者に対して市職労への加入を正面から訴え、区役所での組合員の増勢をめざします。

 各区役所の組合員に声をかけ、総会を開催し、役員・運営体制の再構築をはかります。

 目に見える要求運動と組織強化拡大を車の両輪として、区連協の活性化・世代交代につなげていきます。


●保育園支部

 すべての職員が健康にいきいきと働き続けることができるように、労働条件の改善を求め、民主的な職場づくりをめざします。特に正規調理員の採用と正規職員での産育休代替を強く要求します。

 保育する喜び∞調理する喜び≠感じることができるよう、学習や交流の場を保障し、職員同士のつながりを強めます。特に、経験の浅い職員も働きがいを感じられるよう、内容を工夫します。

 2005年に出された公立保育園の民間移管方針、2012年に出されたふくしま第二保育園の廃園方針の撤回を求めます。公務労働者として、子どもの願い、保護者の願い、地域の願いに応えるために、公立保育園保護者会連絡会・豊かな保育をすすめる会・ひろしまの子どもを守る実行委員会など、広範な人々と共同して、広島の保育を守り充実させるための運動をすすめていきます。

 「子ども・子育て支援制度」が、子どもや保護者にとってよりよい制度となるよう、国や自治体に声を届けます。また、保育情勢の学習を行い、公的保育を維持・拡充するための運動に、全国のなかまと協力して取り組みます。喫緊の課題として、2018年4月に施行される改定「保育所保育指針」についての学習をすすめ、問題点をあきらかにしていきます。

 平和でなければ豊かな保育はできないばかりか、大切に育んできた子どもたちの命を守れません。「共謀罪法案」など、「戦争する国づくり」に反対し、子どもたちに平和な未来を手渡すため、学習・行動していきます。


●環境局支部

 昨年度の局次長交渉において、「これからのごみ収集体制のあり方について」と題して、「収集運搬業務は、将来的には一部を残しほぼ全面民間とし、排出指導や市民啓発など指導的業務へと直営業務をシフトする。」との提案が当局から出されました。当面の方針として平成30年度末に安佐北工場を閉鎖することを機に、7つの環境事業所を4つに減らし、全区役所に環境事業所の出先としての地域窓口を設置する計画案もあわせて示されました。今後の直営体制を決める重大な提案であることを踏まえ、協議事項や協議体制について、また、業務内容が変化することで職場環境にどういう影響があるのかといった点に留意し議論を重ねていきます。


 昨年4月に発生した熊本地震では、環境事業所をはじめとして直営職員が被災地に赴き、災害時における緊急対応を経験しました。南海トラフ地震や己斐〜広島西縁断層帯地震の発生に備えた人員配置や災害廃棄物の処理問題、そして、災害対応に従事した経験を継承できる直営体制を追求します。

 3年ぶりに3名の新規採用が行われ、職場に活気が生まれつつあります。今後採用される職員も含めて、職場の仲間が安心して働けるよう労働環境の改善に取り組みます。


●学校給食調理員協議会

◎調理員の専門性と技術の継承のために、正規調理員の新規採用を強く求めます。

◎子どもたちにとって、“安全安心で豊かな学校給食”“食育の生きた教材である学校給食”を守るために、あらゆる形での委託化に反対します。

◎学校給食調理員(嘱託調理員)・臨時調理員の正規化を目指すとともに、雇用形態による賃金格差をなくすよう、待遇改善に向けて訴えていきます。

◎地域と共同の活動として「ひろしま給食まつり」を引き続き行い、市民に我々の仕事の大切さを理解してもらう場とします。

◎災害時に調理員の持つ能力を、スムーズに発揮できるようなシステムをつくり上げていくことをめざします。


●学校業務員協議会

@技術継承の面でも断続的な新規採用は必要不可欠であり、最重要課題として退職者に見合う新規採用を行う事を求めていきます。

A今後5年以内で定数が100人を切る見込みです。ブロック構成校職員の高齢化・欠員補充・正規職員の負担増などブロック体制の行き詰まりは明白であり、これからの学校業務員職場のこれからの在り方を明確にするための労使協議を強く求めていきます。

Bゴミ収集の入札不調に対する検証を求め、仕様書の見直しを含め学校現場が困らない対応をすることを求めていきます。

C役員の世代交代として若手の役員の登用による組合組織の活性化、積極的なオルグまたこれらによる相乗効果が生まれる新たな役員組織に変えていきます。

D今年度も給食まつりの参加と共に、地域に根ざした交流として昨年度同様、小学校などでの木端細工などを行っていきます。


●食肉市場支部

 食肉市場(と畜場)でのと畜解体業務は高度な技術を必要とし、また極めて危険性の高い業務です。このように専門性の高い私たちの職場を「人員削減」ありきで見直すことには真っ向から反対し、全ての現場職員が安心して職務に専念できる職場環境をめざします。

 この間様々な影響により国内の肉畜生産頭数は減少しており、各市場、食肉センター間の競争は一層厳しくなっています。このように食肉市場における今後の取扱数量減少が懸念されるもと、今後に向け万全な体制で市場運営を維持・発展させることが重要であると考えます。1992年(平成4年)に現在の食肉市場へ移行し、25年が経過しました。この間、腸管出血性大腸菌O‐157や牛海綿状脳症(BSE)などが発生、それに伴い「と畜場法の一部改正」などで衛生管理の強化徹底が図られ、これらに対応するため部分的な設備の改善が行われてきました。一方で市民(消費者)の食肉に対する安全安心の声がさらに高まるなか、国際的な衛生管理基準に適合した高度衛生処理化体制(HACCPシステム導入等)を図ることが急務となっています。食肉市場支部は衛生性の向上と処理家畜確保のため、市当局に対し、と畜場施設(設備・機器)の抜本的かつ早急な改修を強く求めます。

 今後増加する高齢期職員(再任用職員)について、働きやすい職場環境の整備は欠かせないものであり、またより安全安心な食肉生産のためには正規職員定数の維持は重要です。引き続き新規採用の継続を重点課題として取り組んで行きます。

 食肉市場支部は、「より安全・安心な食肉」を「安全且つ効率的に生産」することを基本とし、以下の6項目を柱として要求実現のために全力を尽くします。


◎より安全安心な食肉を市民に供給するため、直営堅持による現行体制維持をかかげ取り組みます。

◎安全衛生活動を通じ、現場職員が安心して働ける職場環境をめざします。

◎退職不補充をゆるさず、正規・非正規問わず退職者の補充は必ず正規新規採用で対応させるよう取り組みます。

◎臨時・嘱託職員など非正規職員の待遇改善に向けて取り組みます。また、嘱託職員から正規職員への登用制度の確立をめざします。

◎再任用職員など、高齢期雇用問題について、5年間無理なく働き、安心して暮らせる賃金となるよう制度充実に向けて取り組みます。

◎高度衛生処理化及び効率的な業務遂行に向け、第10次中央卸売市場整備計画を中心とした、と畜場施設の抜本的かつ早急な改修を求めます。


●児童総合相談センター支部

 広島市児童相談所及びこども療育センターの建て替えの基本計画が策定され、基本・実施設計に向けての検討が継続されています。建物だけが新しく変わるのではなく、広島市の障害児施策の多くの課題を整理し、今後40年を見通した対応可能なセンターに向けての議論を深めながら、進めていかなければなりません。

 現地での建て替えとなるため、数年間は育成園、山彦園の2園は平成30年には仮移転施設での療育になります。準備に向けての人員が配置され、利用者、組合、現場の意見を反映させ、完成までの療育も守っていけるよう取り組んでいきます。

 建替えや仮移転施設に向けて、センター支部として事業団労組や充実させる会等の運動と共同して、要求の場を重ねながら運動を進めていきます。組合・現場・担当課がねがいや要求を合わせ、共有して同じ方向で進むことで、日本一の誇れる療育センター・児童相談所を作っていきたいと思います。

 また、保護者との共同の取り組みでは、建て替えの取り組み、西部こども療育センターの給食の直営を守っていくこと、他2センターとの給食内容の地域格差を解消していくことを掲げ、利用者とともに取り組んでいきます。

 平成29年度で切り替わる指定管理者を今後も建て替え後も非公募とし、市社会福祉事業団を指定管理者にするよう訴えていきます。障害児者が利用する施設・事業が4年で人が代わることはなじみません。

 その他、5年目を迎えた全障研広島乳幼児部会(2013年発足)を通じ、障害児支援者、保護者、当事者など、幅広い関係者に呼び掛け、学習と運動の場を充実させていきたいと思います。具体的には、@発達保障の理念にたった学習会の開催、A実践交流会の開催、B平和学習、C全国大会の参加、Dサークル新聞の発行、E全障研「みんなのねがい」の購読拡大、F関係団体との交流、を活動目標に取り組んでいきます。

 広島の療育を守り充実させていくための連帯を強めていく決意を強めています。


5.広島自治労連、県労連・ヒロシマ労連強化のとりくみ


 自治体産別組織の広島自治労連、地域組織の広島県労連・ヒロシマ労連の拡大強化は、地域・住民と労働組合の協力・共同にとってかかせません。

 いま、共謀罪法案廃案へのたたかいや、憲法9条を守るたたかいなど、県労連と「連合」広島との労働組合の違いをこえた一致する要求での共同が広がっています。こうした一点共闘に広島市職労も積極的に参加します。

 また、不安定雇用、無権利状態で働かされている多くの労働者の救済機関としての広島自治労連、県労連・ヒロシマ労連の中核を担う取り組みを強化します。


6.福利・厚生活動の充実のとりくみ


【福利・厚生諸団体に関して】

 広島市職員互助会が一般財団法人に移行し、福利厚生事業の一部をJTBベネフィットのえらべる倶楽部≠ノ委託しています。導入して3年が経過し、利用状況も伸びてはいますが、会員登録者数は対象者の6割となっており、更なる職員への周知や制度の改善の余地があります。組合員から寄せられた様々な意見の中から、映画やプレイガイドの補助券の現物の配布が実現しました。

 これらの声をしっかり届けていくために、福利厚生制度全般の引き上げとなるよう、互助会、共済組合(長期[年金]・短期[健康保険])に議員・理事を選出して、とりくみの強化を図ります。


【自主共済活動】

 福利厚生事業の計画と実施は、労働組合の重要な課題です。共済活動は、「組合員相互の助け合い」が原点です。

 自治労連共済は、「自治労連がつくった組合員と家族の自主共済」です。組合運動の重要な課題として、大きく拡大するように努めます。

@営利を目的とする民間の保険とは違い、自主共済として福利厚生を目的に運営されています。

A各共済は、民間より安い掛金で必要な保険を実現し、組合員の安心に応えます。

B組織共済は、慶弔見舞金の支払いなど、組合員全体のきずなを強めます。

C共済の加入や支払という活動を通じて、組合への求心力と団結を強めることになります。

D加入者が多くなればなるほど共済活動費も増え、組織財政の強化に寄与します。


 労働金庫は、労働組合や生活協同組合の仲間が、お互いを助け合うために資金を出し合ってつくった金融機関です。労働金庫を組合員の福祉と利便のために位置づけて、加入の促進をはかります。

 市職労が、毎月おこなっている法律相談に、引き続きとりくみます。

W 自治体リストラ反対、地方自治擁護のたたかい

1.自治体リストラ攻撃に反撃するとりくみ


 安倍政権は「トップランナー方式」に見られるように、民間委託や指定管理者制度などの導入で削減した経費を標準水準とし、地方交付税の算定にむすびつけると同時に、公務の市場化・産業化を推し進め、公務職場を営利の対象に位置付けるよう自治体に強く求めています。

 私たち広島市職労は、安全・安心な公務公共性を発揮するため、地方交付税の算定を通じて民間委託などを一律に自治体に迫るようなやり方をやめるよう求めてきました。私たちの要求の正当性は、安上がりな業務委託の推進が、安かろう、危なかろうにつながることが、全国で起こった受託業者の委託辞退や企業倒産などで明らかになっています。

 予算人員闘争は、「住民や子供たちのために、いい仕事がしたい」という自治体の職場に働く労働者の思いを要求として、公務公共サービスを担える人員体制を確立させるため、全ての職場から、要求書の提出と交渉を従来以上に取り組まなければなりません。

 また、正規労働者とともに職場を支える非正規労働者の賃金・労働条件の改善に向け、正規・非正規が共同したたたかいをすすめます。

 健康で安心して働き続けることの重要性が今ほど求められているときはありません。職員定数管理の問題とあわあせ、「長時間・過密労働の縮減」「健康障害防止」の対策を強め、心と身体の健康を守る取り組みをすすめます。


2.住民との共同を視野に要求闘争をすすめるとりくみ


 アベノミクスの失敗により、国民のくらしは厳しさを増し、全労働者の平均実質賃金は増えるどころか減っていますが、政権内部での「骨太方針2017」の策定に向けた議論では、さらなる社会保障費の削減・抑制が強調され、地域医療構想の推進をはじめ医療・介護を重点に歳出改革・削減を推進することが柱となって議論されています。

 疲弊した日本経済を再生するには、アベノミクスの中止、消費税増税の取りやめ、大企業に対する優遇税制の見直しや高額の株取引や配当に対する適正な課税等で財源を生み出し、同時に、社会保障を充実し、人間らしく働くための働き方改革を行うことが必要です。そのためには戦争法反対の国民的なたたかいから続く、国民共同の取り組みを一層発展させ、政治の流れを変えるたたかいが重要となっています。

 広島市では、非正規労働者の拡大、住民の貧困化、高齢化がすすむなか、高速5号線にみられる大型開発を進める一方、事務事業の見直しの名のもとに、福祉の切り捨てが強行されています。松井市政の基本方向は、国が進める経済・社会保障政策に沿ったものとなっており、「自助、共助、公助」を強調し、「受益者負担」「自己責任」を市民に押し付ける市政運営が続けられています。

 広島市職労は、国政と同様に企業に手厚い自治体づくりをすすめる広島市政にたいして、「地域経済を守れ」「住民の福祉・医療・教育を充実せよ」との運動に連帯し、広島地域の中心的労働組合として、地域・住民、諸団体との共同を視野に、要求を実現する取り組みをすすめます。

X 大増税反対、社会保障拡充などのたたかい

1.消費税増税は延期ではなく中止を、大企業・富裕層に応分の負担を


 アベノミクスによる経済政策の失敗と消費税大増税により、日本経済は深刻な状態が続いています。とうとう安倍首相は、「景気がどうなろうと増税する」と言っていた消費税を、再び、今度は2年半延期せざるを得ませんでした。

 そもそも社会保障制度は、所得の不平等を再分配するための制度であり、財源に消費税を求めることは、さらに不平等を拡大することにほかなりません。消費税増税を延期ではなくただちに中止することを求めます。

 また、社会保障をはじめ国民生活にかかわる予算は、富裕層や大企業に適用されている優遇税制など不公平税制をあらため、「能力に応じた負担」の原則に立った「税金の集め方」にあらためる抜本的な税制改革を求めます。


2.貧困、格差を是正し 誰もが安心して暮らしていける日本に


 小泉政権の末期から「貧困」が社会問題になっていますが、安倍政権になって解決するどころか深刻さが増してきています。

 いわゆるワーキングプアと言われる年収200万円未満の給与所得者は、1139万人(2014年)となり、全給与所得者の25%を占め、高齢者では、年金支給額が下がる一方税金や保険制度の保険料や自己負担など義務的経費が増大し、子どもの貧困率は、16.3%に達し、全体の貧困率を上回るなど、「貧困」の問題は、極めて深刻な状況で進んでいます。賃金だけでは生活できない雇用の劣化と貧困に対応できない社会保障の現状を抜本的に改善することが求められています。

 しかし、安倍政権は、社会保障制度推進法を成立させ、生活保護基準の切り下げや年金額のカット、医療保険の自己負担の引き上げ、介護保険の給付対象者の縮小などさらに国民の生活は困難な状況に追い込まれようとしています。

 また、厚生労働省が進める「我が事・丸ごと」共生社会で、これまでの「自助・共助・公助」に互助(ボランティア活動、住民組織の活動)が加わり、国民への最低限度の生活保障の公的責任を地域に丸投げしようとしています。介護保険法の改正による「介護予防・日常生活支援総合事業」で、無資格ボランティアによる介護サービスの導入はその先取りです。

 一方で、4野党が昨年の通常国会で、介護、保育、雇用などの15本の議員立法を共通の政策として共同提案した経験をふまえ、4野党の総選挙にむけた選挙合意で「保育施設の拡充、保育士の賃金引き上げ等を通じて待機児童をなくす」「国民皆保険制度を維持し、年金の最低保障機能を強化する」「介護労働者の賃金など待遇を改善するなど、介護の充実を進める」など福祉政策の合意を発展させています。

 市職労は、社会保障解体の攻撃たいして、全労連、社会保障推進協議会などと連帯して運動するとともに、一致点の共同をさらに広げ、社会保障改善のため奮闘します。

Y 平和と憲法を守るとりくみ

1.「ヒロシマの心」を世界へ発信するとりくみ


 核兵器廃絶にむけて、核兵器禁止条約締結への交渉開始の国際的合意を求める声が、世界的に大きく広がっています。この動きは、2010年のNPT(核不拡散条約)再検討会議で核兵器の非人道性が確認され、2015年のNPTでは、核兵器の非人道的影響の議論の下での「核兵器のない世界」の向けた国際社会の結束が盛り込まれました。

 このことが、昨年の国連軍縮委員会での「核兵器禁止条約締結への交渉開始の提案が採択」されることとなりました。そして、今年3月の国連会議では115カ国以上の政府代表やNGOの代表、被爆者などが積極的に発言し、この会議のエレン・ホワイト議長が5月22日に草案を発表しました。

 そこには、核兵器の開発、製造、取得、所有、貯蔵、移転、受領、使用、核爆発実験」などの禁止とともに、「ヒバクシャの苦難に留意」とのべ、核兵器の人道上の破滅的な結果を強調しています。この草案が、6月15日からの国連会議(第2会期)で採択されれば、秋の国連総会で決議される見通しとなります。これが実現すれば、被爆者の方々が、ずっと訴え続けてきた「私たちが生きているうちに核兵器をなくして」の展望が開けてくる画期的なできごととなります。

 しかし、この国連会議に、被爆地ヒロシマ出身の国会議員である岸田文雄外務大臣は、参加を拒否する始末です。

 日本政府が、本当に「核兵器のない世界」をめざすのであれば、この国連会議に参加して、被爆国の政府として世界に「核兵器禁止条約の締結」を先頭にたって訴える義務があるのではないでしょうか。

 広島市職労は、日本政府が核兵器禁止条約の締結に誠実に努力することを強く求めます。被爆から72年、国連決議に表れている核兵器廃絶へ向けた国際社会の努力を、市民世論で後押しするため、「ヒバクシャ国際署名」に積極的にとりくみ、あわせて原水爆禁止世界大会の成功に向けて力を注ぎます。

 そして、被爆地ヒロシマに生まれた労働組合として、核兵器廃絶を世界に発信するとともに、「原発ゼロ」への道をめざす立場で共同する運動をすすめます。


2.憲法をくらし、職場に生かすとりくみ


 安倍政権のもとで、国民のくらし、福祉・医療、教育などの破壊がとまりません。自民党改憲案は、「戦争する国づくり」をねらい「国家が国民に命令することができる」とする、立憲主義に反抗する独裁政治を正当化するものとなっています。

 天皇をはじめ、国務大臣の憲法遵守義務が定められている憲法第99条を真っ向から否定する安倍内閣に、この国を任せるわけにはいきません。

 いま、人をモノ扱いにする働かせ方がまかりとおっていますが、憲法は、これを固く禁じています。人間らしく生き働きたいという基本的人権の保障、大企業に応分の負担を求める「ルールある経済社会」を築くことを憲法は保障しています。

 広島市職労は、憲法の原点をしっかり学習して、安倍政権がねらう憲法改悪の危険性を多くの人と共有しながら、「戦争する国づくり」のために、憲法をつくり変える動きに反対する力を強めていくよう努めます。

 また、誰もが安全に安心してくらし、働くことができる職場・地域をつくるために、憲法を生かした環境づくりをめざします。

Z 共闘団体・友誼団体との共同したとりくみ

 広島市職労は、全国闘争や地域闘争で多くの共闘団体・友誼団体と共同したとりくみをおこなっています。引き続き、暮らし、福祉・医療、教育の充実や平和と民主主義を守るために、こうした団体との協力・共同のとりくみに努めます。

広島市職労 第105回定期大会

場所:広島県健康福祉センター
(南区役所西隣)2階 総合研修室
日時:7月9日(日)13時〜17時