もう待ったなし
非正規職員の大幅賃上げを

最低賃金は労働者保護の最低基準

 最低賃金は、最低賃金法にもとづき都道府県ごとに定められた額で、労働者を保護するため、これより低い金額で働かせてはならない、賃金の最低水準を定めた金額です。最低賃金より低い金額で労働者を働かせていた場合、使用者は法違反に問われるとともに、最低賃金額との間に生じた差額をさかのぼって労働者に支払う責務を負います。


法定最低賃金引き上げで労働者の生活改善を

 1990年代後半、経済界は雇用制度の転換をはかり、以来ずっと非正規雇用労働者の増大が続いています。働いても貧困から抜け出せないワーキングプアといった言葉も登場し、法定最低賃金の引き上げは労働者の生活を改善するための大きな課題として、労働運動の柱の一つとなってきました。

 近年は、生活保護給付額の水準より最低賃金が低い逆転現象が問題とされ、不十分ではありますが、毎年、最低賃金の増額が行われてきました。


最低賃金 不十分ながら10年で21%アップ

 10月1日に改定され、広島県の最低賃金は、時間額で24円改善、793円となりました。「せめて生活できる水準の最低賃金を」と、私たちは「いますぐ1000円以上」を要求しており、まだまだ引き上げ額は不十分です。

 とはいえ、この10年間で654円から、139円の引き上げ、率にして21%のアップです。


市の臨時・嘱託賃金の引き上げはわずか

 一方、広島市で働く臨時・嘱託職員は、正規職員の賃金抑制が続くなかで、ほとんど引き上げがなされず、2年前の賃上げを契機に、やっとわずかな引き上げが実現しました。臨時職員では、一昨年、昨年の2年間で、日額でやっと50円アップです。嘱託職員もほぼ同じで、10年間の増額幅は率にして1%に満たないものです。

 最近、起きている現象は、募集をかけても人が集まらないことです。

 民間のパート・アルバイトの時給の上昇で、広島市の臨時・嘱託職員の雇用条件が相対的に下がっていっています。職場は臨時職員の欠員が埋まらず、人手不足に拍車がかかり、臨時職員探しにもこれまでの数倍の負担や手間がかかるようになっています。


臨時・嘱託の労苦に報いる賃金引き上げ実現しよう

 今年の市人事委員会の勧告は、0.12%と低水準になっており、従来のように勧告率を基準に臨時・嘱託の賃金の引き上げを考えていては、前述のような問題がまったく解消されません。

 広島市政を支える臨時・嘱託職員の労苦に報いるためにも、市役所の効率的な運営を維持するためにも、大幅な賃上げは待ったなしのところまで来ています。

お昼休みに懇談会
賃金は? 人手は?

 市職労は9月29日、賃金確定闘争に向けて、昼休み時間を使って中区厚生部に働く職員による懇談会を開きました。


本俸下がって … 老後は?

 はじめに人事院勧告制度の概要や今年の市人事委員会勧告のポイントなどを木下書記長が参加者に説明しました。高齢層の職員から「昇給表をもらうたびに本俸が下がっていく」「老後が不安な年金制度」と不満の声が上がりました。


ベテランも中堅層も少ない

 後半の職場交流では「生活課は、ベテラン職員が少なく、新規採用も含め、経験年数がかなり短くなっている」「どこの職場もそうだが2年〜3年の異動では職場も混乱するし職員も育たない」などの声が出されました。

 書記長は「人手不足で、2・3年の異動サイクルのままではムリが出る。

 職場の状況を考えた人事異動制度を当局に求めていきたい」と応じました。

平和のため踏ん張る時
2016年広島県母親大会

 広島県母親大会が9月24日、佐伯区民文化センターで開催されました。


子ども達の手に武器を持たせるな

 午前は分科会に分かれてさまざまな問題を議論し、県への要望をまとめていきました。午後は「アルンバ広島」(インドネシアの伝統竹楽器アンクルンなどを演奏する団体)の竹楽器の暖かい音色に会場が包まれて、開会行事がスタート。現地合唱団による「いとし子よ」「青い空」の合唱は心に響く素敵なハーモニーでした。

 「あなたの手は武器を持ってはいけないという子どもへの思い」や「命を生み、育む母親からの思い」を共感し合いながら、合唱団は会場と一緒になって歌いました。

 小松実行委員長が「核兵器や戦争から子ども達を守ろう」と呼びかけました。


平和な日本であり続けるために

 記念講演はコメディアンの松本ヒロさんが「平和な日本であり続けるために」と題してソロライブを行いました。一人芝居による沖縄戦の学徒動員の子ども達の話では、当時の子ども達が沖縄戦に翻弄されながらも、生き続ける大切さに気づき自決ではなく投降を選んだ情景を表現。現在の状況と重ね合わせ、改めて沖縄の問題を考える機会になりました。また自ら憲法になり切っての一人芝居「憲法くん」では平和憲法の大切な視点を語りました。

 参加者は、平和な日本であるために、今こそみんなで力を合わせて踏ん張る時であることを再認識しました。

保護者と手をつなぎ
より良い療育めざして

 市職労児総センター支部は9月21日、第29回定期大会を行いました。


守るべきは何なのか

 伊津支部長が、「行動を起こすことの大切さを感じた1年であった。子どもを真ん中に、要求を持って保護者と手をつなぎ、事業団労組とも固く団結して、今後に展望を持って頑張っていこう」とあいさつ。塩見市職労委員長は、児総センター支部が正規調理員の採用を勝ち取ったことに触れ、「『直営で』というだけでなく、守るべきものは何かという視点で、保護者と共同して運動してきた成果だ」と激励し、いっそうの奮闘を呼びかけました。


現場の声集め要求掲げて

 大会は、経過報告で、委員長あいさつでも取り上げられた給食調理員の正規職員での採用という成果と、現在進行中の東区光町の「こども療育センター」建て替えに向けた現状と運動の経過を確認しました。

 「こども療育センター」建て替えについてはこの間、社会福祉事業団労組と緊急合同集会を行い、さまざまな障害児施策の実現を視野に入れた現場の要求を集約し、節目節目で要求交渉を行ってきました。

 大会は、より良い療育をめざして要求を掲げて奮闘し、広い視点に立って、保護者や住民との共同を通じて、地域や社会を変え、子ども達の幸せを一つひとつ築いていくことを確認しました。


障害児施設の実践に学ぶ

 大会ではまた、「発達保障と私達の運動」というテーマで、児総センター支部の大政里美さんが講演しました。

 医療と教育の機能を持つ重症心身障害児施設―社会福祉法人「びわこ学園」の療育実践を40年前の映画で紹介し、「肢体の不自由、知的障害、言語障害など、障害を重複して持つ重症心身障害児が生きていくうえで施設職員に何が求められるか」と問いかけました。


療育実践を振り返って

 大政さんは、「何が求められるか」を職員だけではなく、保護者と共に考えていく大切さ、そして、もっと療育を豊かにするには施設の体制整備だけでなく、地域や社会を変えていくが必要なことを重ねて訴えました。

 重い障害のある子ども達に対して、より良い療育を実現するには、「何をしなければならないのか」と、参加者は熱心に大政さんの講演に耳を傾けました。

 日々の忙しさのなかで、「目の前のことにしか目を向けられていないのではないか」「狭い見解で人が生きることを考えていないか」「本当に豊かに毎日を過ごすとはどういうことか」と、障害児の立場に立って、療育実践を振り返りました。