広島市職労第104回定期大会
第1号議案
2016年度運動方針案

はじめに

 昨年の大会からこの1年間、戦争法の廃案を求める行動から始まった草の根の運動は、労働組合や平和団体などのこれまでの運動の枠をこえ、学生やママの会、弁護士や研究者などから「憲法9条、立憲主義を守れ」の声があがり、運動のすそ野は大きく広がりました。

 昨年9月に戦争法は成立したものの、「安倍政権にかわる政権の実現」を求める国民世論はさらに強まり、戦争させない・9条壊すな!総がかり実行委員会が呼びかけた「戦争法の廃止を求める2000万人統一署名」は、1200万人を超えました。

 こうした世論の動きに、戦争法廃止で一致した4野党(民進党、共産党、社民党、生活の党)は、参議院選挙での選挙協力で合意し、全ての1人区で選挙協力が実現しました。

 6月5日に原爆ドーム前で開かれた「戦争法廃止!安倍政権退陣!6.5ヒロシマ集会」では、連合、県労連がそろってあいさつ、4野党と新社会党も参加し、「参議院選挙に勝利し、安倍政権を退陣に追い込もう」とこれまでにない一致点の広がりを実感する集会となりました。

 広島市職労は、様々な政治課題での一点共闘を発展させた「安倍政権暴走ストップ」の共同に積極的に取り組むものです。

 広島市政では、駅前開発や駅北口開発、高速5号線など国追随の開発行政を積極的にすすめる一方で、「事務事業の見直し」として、福祉・医療、教育予算を大幅に縮小するという、国と同様の住民への負担増を押し付けています。

 広島市職労は、こうした市政の実態を住民に知らせていくとともに、これまでの住民との共同した運動をさらに発展させ、住民のいのちと暮らしを守る市政にむけ引き続き奮闘します。また、自治体労働者をはじめ、全労働者の権利を守り、賃金・労働条件の改善、生活向上を図ります。

 さらに被爆地ヒロシマの労働組合として、オバマ米大統領が被爆地広島を訪問した情勢の変化をとらえ、核兵器廃絶、核戦争阻止、被爆者援護に呼応した原水爆禁止運動の発展のために全力をつくします。

 こうした課題を粘り強く取り組むために、広島市職労の組織強化・拡大と次世代育成を最重要課題にすえ、組合員が一致団結して取り組みましょう。

T 情勢の特徴

1 国政分野で


(1)明文改憲・「戦争する国づくり」に突き進む安倍政権


 安倍政権は、昨年9月に強行成立させた戦争法(安保法制)によって、自衛隊が海外での「殺し殺される軍隊」としての危険が高まりました。3月29日から憲法違反の戦争法を施行し、戦争法成立前の「秘密保護法」の強行や「集団的自衛権行使容認」を閣議決定するなど、戦争法の具体化をすすめており、国民の声には耳を傾けずアメリカに忠誠をつくす政権であり、国政を担う資格がない政権であることは明らかです。

 安倍政権が「戦争する国づくり」に向けた動きとして、高市総務相が「行政が何度要請してもまったく改善しない放送局に、何の対応もしないとは約束できない」などと、「言論の自由」や「報道の自由」を侵害する発言を行い、NHKをはじめとするマスコミへの統制を強め、放送の自由、言論の自由への権力介入を行おうとしています。これは、電波を党略で私物化し、「表現の自由」を保障した憲法21条を乱暴に蹂躙するもので断じて許すわけにはいきません。

 また、文科省の高校教科書について「政府見解に基づいた記述に」などとする検定基準を定め、現代社会の教科書について「積極的平和主義」の解説が「国際社会の平和と安定および繁栄の確保に、積極的に起用していこうとするもの」に変更されるなどしています。さらに、18歳選挙権実施にかかわっても、文科省が高校生の政治活動にさまざまな制限をつける動きを強めており、教職員についても、自分の政治的意見さえ言わないように求める文科省通知を徹底する構えを強調しています。

 自治体職場においても、正当な活動を委縮させる動きが強まっています。公務員の「政治的中立」を口実に社会的争点について、見ざる、言わざる、聞かざるの状態に置こうとするもので、表現の自由の事前規制、内容規制であり、憲法14条の定める法の下の平等に反すると言わざるを得ません。今ほど、国民の自由な論議の保障を含め、国民が権力や行政を縛るという、立憲主義を回復することが求められているときはありません。

 安倍首相は、明文改憲を参院選の争点とすると国会答弁したのをはじめ、改憲発言を繰り返し、任期中の実現に強い執念を表明しています。こうした安倍政権の暴走に対し、戦争法の廃止と安倍改憲を阻止する野党共同を求める運動が、5野党党首の合意という画期的前進をつくりだし、参議院での全国32の1人区で野党統一候補の擁立が決定しました。

 安倍政権の暴走は、戦争法の問題だけではありません。「アベノミクス」と消費税大増税路線、TPP協定強行、原発再稼働、沖縄の新米軍基地建設、など、枚挙にいとまがありません。


(2)大企業優遇・国民生活犠牲、地方切り捨ての安倍政権


 安倍政権は、「企業が世界で一番活動しやすい国」づくりをめざし、大企業がその利益を最大にできるよう規制緩和を進めるなどした結果、史上最高の利益を更新し、内部留保が300兆円を突破しました。大企業が大もうけをあげるもとで、景気は冷え込み、実質賃金は5年連続マイナス、日本経済の6割以上をになう個人消費も2年連続でマイナスとなっています。

 景気低迷が続くもとで、安倍首相は「世界経済の先行き不安」を理由に、消費税10%の引き上げを2年半先送りすることを決めました。これは「アベノミクス」がすでに破たんしたことを証明しており、消費税増税の「先送り」ではなく、きっぱり断念することが必要です。

 大企業や富裕層が、税金が課税されないか税率がきわめて低い国・地域(タックスヘイブン=租税回避地)に税金逃れの実態のない会社(ペーパーカンパニー)をつくっていることが、世界で大問題になっています。日本の企業の対外投資の1割以上が、中米のケイマン諸島に資産隠しをおこなっていることが「パナマ文書」により判明し、65.6兆円もの投資残高(日銀統計による)だとされています。こうした大企業や富裕層への課税を当たり前に行えば、6兆円以上の税収が見込まれるとされており、消費税に頼らなくても十分に財源が保障できます。

 保育園(所)の待機児対策や保育士確保がマスコミでも大きく取り上げられました。官から民への号令で、公立保育園削減を誘導してきた政府のもと、子を持つ親の切実な声などで、保育、介護対策に係わって、野党共同による「介護職員等の処遇改善法案」「保育士処遇改善法案」等の法案が提出されましたが、これは「安倍政治を許さない」「野党は共同」の国民世論の広がりの大きな成果です。医療負担の拡大も深刻です。「入院部屋代の引き上げ・対象拡大」「75歳以上の窓口負担を1割から2割に引き上げ」など目白押しです。

 また、政府は「地方創生」の名のもとに、「東京一極集中」化を進めています。人口減少を理由に「あらゆる行政サービスを単独の市町村だけで提供する発想は現実的ではなく、自治体の連携で提供することを進めていく必要がある」として、「中枢拠点都市」に集約する「連携中枢都市圏」の推進や、窓口業務を地方独立行政法人に外部委託することを求めています。これは、道州制導入への推進であることを注視する必要があります。

 こうしたなか、地方公務員の「給与制度の総合的見直し」による賃金引下げ攻撃が、全国的に展開されています。これに加え、労働法制の改悪で、さらなる賃金引下げ、雇用の不安定がすすめられる状況です。賃上げこそが景気回復のために必要であることは政府も認めているところですが、民間と公務の賃下げの悪循環の動きも同時に強まっています。


2 広島市政で


(1)国追随の開発型行政の推進と福祉・教育の切り捨て


 2期目を迎えた松井広島市政は、1期目にすすめた国追随の開発型行政にいっそうの拍車をかけています。巨額の資金を注ぎ込んで駅前再開発、駅北口開発は広島駅周辺の様相を一変させています。さらに、高速5号線、アストラムライン延長などの大型開発事業をすすめるとしています。

 一方で、「事務事業の見直し」により福祉・医療、教育予算は縮小され、国策に沿った住民への負担増押し付けは、いっそう強まっています。

 こうした現状をただすために、「広島市にくらし・福祉・教育の充実を求める共同行動実行委員会」は、住民福祉の向上を求める中心的組織として、広島市政を開発型行政推進から住民優先の行政に転換させるために共同した運動を展開しようと積極的に働きかけています。


(2)地方自治体本来の役割を投げ捨てる、公的責任放棄の問題


 広島市が、地方自治体本来の役割である「住民福祉の向上に努めなければならない」という公的責任を放棄する姿勢は、安倍政権同様に、住民の意見を聞かない点でも明らかになっています。

 昨年、突然出された五日市地区の3つの給食センター建て替え問題は、議会はもとより、地域や保護者らと協議することなく、民設民営で平成29年4月から実施することを決めました。

 また、世界遺産「原爆ドーム」のそばに「かき船」を移設させましたが、これも地元住民に説明がないまますすめられたことにより、裁判が争われている状況があります。このように、ほとんど何の説明もおこなわれていないことが明らかとなり、もう決まっているのだから文句を言うなとの態度だと批判されても仕方がありません。

 広島市が、住民と真摯に向き合い、きちんとした説明責任を果たすよう、住民の運動とともに協力・共同したたたかいを進めていくことが求められます。

U 市職労運動の重点課題

1 運動の基本点と課題へのとりくみ


(1)運動の基本点


 広島市職労の最重点課題は、組織強化・拡大にあります。しかし、それができていないからと、運動の基本点である権利、賃金・労働条件の改善要求をないがしろにすることはできません。

 そのために、次の4点を重点課題とかかげ運動の前進をめざします。

@人員増・適正配置のたたかい、A労働時間短縮・長時間労働反対のたたかい、B人事・勤評制度の民主化のとりくみ、C嘱託・臨時職員の諸権利拡充のたたかい。

 1つ目の、人員増・適正配置のたたかいという点では、すべての職場で人員削減が進んでおり、業務量の増加についていくのが精一杯でメンタルヘルスを病む職員が増えています。また、職場の余裕のなさやコミュニケーション不足がパワーハラスメントなど、職場環境を悪化させる要因をつくっています。人員問題は簡単には解決しませんが、長時間残業や欠員状況などの職場実態を把握し、当局に現場の状況を伝え、増員配置や業務分担の見直しなど改善を求めていきます。

 2つ目は、労働時間短縮・長時間労働反対のたたかいという点です。個人責任での、業務処理が増え、それを片づけるために時間外労働をせざるを得ない状況が広がっています。過度な負担で体調を崩し、周囲の負担も増大するという、悪循環を招いている厳しい状況の職場も観られます。慢性的な長時間労働の職場に若い職員が集中するなど、年齢構成のアンバランスも起きています。人事評価や予算枠を気にしてサービス残業≠フ風潮も依然としてはびこっています。

 こうした実態を明らかにするとともに、職場アンケートや職場点検活動を検討しながら、実効ある活動に努めていくことが大切です。

 3つ目は、人事・評価制度の民主化のとりくみについてです。当局は、本格的な人事評価制度について、平成27年度から管理職で試行的に実施しています。一般職員への導入は平成30年度を目途との見解を最近示しました。「昇給や一時金で優劣をつければ、職員はがんばって仕事をするようになる」というのは単視眼的な見方です。数字で成果が評価しにくい公務労働の特性や、評価に不満を感じる職員の方が増えてしまう弊害など、問題点が指摘されています。職員が不安を感じず、納得できる評価制度となるよう、制度運用の改善を求めていきます。

 4つ目は、嘱託・臨時職員の諸権利拡充のたたかいという点です。正規職員の採用がままならなくなって、非正規で働く嘱託・臨時職員へ置き換えてきた結果、業務に精通したベテラン職員となっている人が多くなっています。

 しかし賃金・労働条件における差は、ほとんど縮まっていません。正規職員と非正規職員が共同して、均等待遇をかちとるために、みんなの共通した要求として、ねばり強くとりくんでいくことが大切です。


(2)課題へのとりくみ


 国家公務員制度改革、地方公務員制度改革と、全体の奉仕者としての公務員を、「時の権力者」にたいする奉仕者へと変質させ、地方公務員にたいする「給与制度の総合的見直し」と賃金削減攻撃が強められています。これに対峙してたたかう組織力をつける取りくみが求められます。

 平和と民主主義、暮らしと福祉・教育、働く者の権利を守る闘いなど、自治体労働者をふくめて住民生活を守り生かすために、今後の運動にむけて組織強化・拡大は避けて通れない課題です。

 広島市職労は、こうした課題にたいして「住民の繁栄なくして自治体労働者の幸せはない」という民主的自治体労働者論にたった、自治体本来の役割、「住民福祉の向上」のために、自治体労働者のあり方についての学習に力を入れます。このなかで、労働組合の3つの原則(@資本家らの独立、A政党からの独立、B一致する要求にもとづく行動)をしっかりと位置づけ、自治労連運動の意義を学び、運動への確信を深めます。

 また、次世代の育成という点でも学習・教育は重要な課題です。労働者学習協議会などと連携を取り、団結と要求実現の力を強める基礎・土台づくりに努めます。


2 賃金、諸手当の引き上げについて


 人事院が、公務員の労働条件引き下げを趣旨とする政府の閣議決定に平然と従い、公務員の労働基本権制約の代償措置機関としての役割をまったく果さない状況にいたっています。そして、地方公務員にたいする「給与制度の総合手的見直し」により、賃金引き下げを押しつけています。

 その人事院が出している、定年延長問題とそれに付随する再雇用・再任用問題、そして、人事評価制度の問題について、具体的な解決策がないまま課題が大きくなる一方、労働基本権の回復問題も置き去りにされています。これらの問題について現場から声をあげ解決策をもとめるたたかいをすすめることが求められます。

 広島市人事委員会の勧告は、人事院の勧告に沿う中身となっており、政府の異常なまでの干渉のもとで要求前進が非常に困難な状況にあります。

 しかし、もうこれ以上の我慢は限界をこえています。労働実態に見合った賃金要求は、正当な理由です。また、非正規雇用の増加は、賃金引き下げ攻撃にいっそう拍車をかけるものとなっており、このような状況を克服するために、労働実態に見合った賃金のひきあげと非正規職員の正規職員との均等待遇を求める共同したたたかいが重要になっています。


3 人員増、労働時間短縮などについて


 公務職場、民間職場も正規から非正規の置き換えが大きな問題となっています。正規職員の削減を非正規職員でまかなう、また正規職員の時間数で対応する非正規職員の雇用など、雇用のルールが崩されています。

 人員増という問題については、正規職員が担うべき役割を非正規職員に担ってもらうという点で、賃金や待遇面での格差がきわめて異常となっており、正規職員による人員配置が当然求められます。そのために、業務を熟知している非正規職員を正規職員に切り替える運動にとりくみます。

 労働時間短縮の要求は、ひとりの人間として、いろいろな文化、教養、趣味といった自分自身を高めるためにも、様々な人と交流を持ち自分の社会的な立場を形成するためにも重要なものです。こうした点を強調しながら、働きやすい職場づくりのために業務量に見合った人員配置を要求していきます。また、労働時間短縮を実行することは、心身の健康保持のために大切です。この健康保持のために、労働安全衛生委員会の活用は、重要なものとなっています。この点についても重要視して実効あるものにしていきます。

V 要求実現を支える組織強化・拡大のとりくみ

1 組織強化と、中・長期的展望を見据えた活動


 市職労の組織強化・拡大は喫緊の課題であり、次世代の参加や役員育成など中・長期的展望にたって継続してとりくむ課題です。10年後を見据え、組合員を増やすこと、市職労全体や支部協議会を支える役員を育てていくことは、組合の存続に関わる最重要の課題であり、同時に、職場要求を実現していくためにも、とても大切な課題です。

 労働組合の主人公は「組合員一人ひとり」です。自分たちが市役所で「安心して働き続ける」ためにも組織強化・拡大を組合員一人ひとりの課題としてとらえ、意識的に取り組んでいくことが大切です。

 「自治体構造改革」が強引におしすすめられるもとで、人員削減・非正規職員化、業務のアウトソーシング(外部委託)による公務・公共業務の担い手の急激な変化がすすんでいます。人事評価・成果主義賃金、業務の細分化・個別化によりチームワークが失われつつあり、健康破壊・メンタルヘルス疾患が広がり、「定年まで働き続けられない」と中途退職者が増大しています。職場には「不満・要望」があります。だから、組合に入っていっしょに活動し、働き続けられる職場をつくること、また、職員のなかで「安心して働き続けられる職場をつくろう」との意識を共有することが求められます。

 この課題を握って離さず、全国のすすんだ教訓にも学び、職場の仲間の期待に応えられる組織強化にとりくみます。


2 次世代参加を活動の重点に据え、新たな活力を


 幅広い層の組合員に、さまざまな活動に参加してもらうことが、今後の市職労運動の担い手を育てるためにも非常に重要です。青年・女性・自治研・賃金権利制度・福利厚生・職場交流・広報宣伝など、組合員の興味や得意分野に合わせて、様々な活動分野があることを、組合員に広く知らせ、活動参加の場を積極的に提供していきます。

 上部組織等が実施する学習・研究集会などに積極的に参加するとともに、市職労専門部の活動が大切です。それぞれの専門部機能を充実させるように努めます。

●職場の身近な要求実現・改善活動に主体的に参加する組合員をつくり、職場の組合員が労働条件の改善のプロセスを直に感じ、組合活動の原点を体験的に学ぶ機会をつくります。

●職員の雇用・労働条件改善などの要求とともに、「社会に役立つ、いい仕事がしたい」という職員の根本的な要求を重視して、人間的信頼関係を築き、組合加入を促進する運動を強めます。

 諸権利学習をはじめ、「学習・教育活動」は重要です。「学習・教育活動」を継続的に進める体制の確立をめざします。

●雇用・労働問題は日本社会そのものを揺るがす大問題です。市役所のなかだけでなく、ちまたにも労働問題・トラブルは溢れており、多くの人を悩ませています。労働組合が、そういう課題を働く者の立場で解決する組織であることを、あらためて理解してもらい、組合活動のなかでの学びを自分や周囲の課題解決に役立ててもらう、そのための労働法制や社会問題の学習が必要であり、求められています。

 社会の問題と切り結んだ労働法制・働くルールの学習会、制度改悪反対の運動への参加を呼びかけ、組織強化・次世代育成につなげていきます。


3 組織強化・拡大の具体的とりくみ


(1)広島市職労の最重要課題 増勢の流れをつくろう


 これまで広島市職労の運動を支えてきた世代が引退の年齢を迎え、次の世代へのバトンをつなぐ必要があります。また、人員不足や様々な雇用形態の混在により、職場環境の悪化が深刻です。こういった職場の課題を解決するためにも、職場で改善を訴えられる組合員の存在は欠かせません。

 組合員拡大と次世代育成は、広島市職労にとって避けて通れない課題であり、また広島市職員の生活・労働条件を守り、向上させていくためにもなくてはならないものです。

 この間の運動で、それぞれの支部・協議会の中で、組合員を増やしていこうという機運が高まり、組合加入の成果もあがっています。

 しかし、昨年度末は退職者も多く、組合員数の回復には至っていません。

 未加入者への加入の働きかけを地道に続け、組織拡大・増勢の流れを広げ、大きくしていきましょう。


(2)具体的取り組み


@職場に見える取り組みを増やし 「増やす人を増やす」


 新採職員など青年と職場未加入者へのよびかけを重視します。職場懇談会、職種別交流会、しゃべり場、仕事アンケートなど全国の実践例に学び、「職場で組合員が身近な仲間に訴える」「新しい仲間がまわりの仲間に声をかける」など、組織強化拡大への組合員参加を追求します。

 「組織としての多数派」「要求と運動での多数派」結集をめざし、年間を通じての増勢を作り出すため、自治労連共済と一体で「役員と組合員が職場で仲間を増やす」取り組みを進めます。

●昼休み懇談会・職場懇談会の開催

●知っトク講座、ライフプランセミナーなど、自分の生活に身近なテーマでの学習会の開催


A青年、女性、平和、自治研、労安活動など分野別での参加拡大を


 分野別の活動を積極的に推進し、役員を退いたベテラン組合員の協力も得ながら、いままで広島市職労の活動にあまり参加したことのなかった組合員に働きかけ、個々の関心や要求にあった活動への参加を促します。

 青年、女性、平和、自治研、労働安全衛生と、分野ごとに課題となるテーマに対して、その分野で長年活動してきたベテランと、これから活動に参加する新しい層の組合員が活動を通じて結びつき、力を合わせて運動を継承・発展していくような活動の展開を目指します。

 これらの活動を推進していくため、◆広島自治労連、広島県労連などの上部団体が呼びかける学習会・交流会等に積極的に参加者を送り出す。◆専門部等から要請があれば、市職労として講師を派遣または招待する。◆動員費の支給、参加費・旅費の補助など、財政的援助を行うこととします。

 また、組合員拡大を意識して、学習会や平和・市民運動などの活動については組合未加入者の参加も積極的に働きかけていきます。


※さまざまなイベント・集会等の案内を周知します。上部団体や関連団体の集会等には、参加補助も行います。組合員のみなさんは、しぶきや各支部等のニュース、チラシなどで興味・関心のあるものを見つけたときは、遠慮なく積極的に手をあげてください(他薦も歓迎)。

 中央集会や自治研集会、自治労連本部の事前大会など、全国の集会には旅費を補助します。組合加入のメリットの一つです。積極的に活用しましょう。


【専門部】

●組織部

 市職労のなかで一番重要な課題となっている組織拡大・強化は、市職労の運動の中心課題です。

 これまで、本庁・区役所、その他出先職場での一般職に対する組合加入への訴えが弱く、職場を基礎にした活動ができず、組織の弱体化がすすみました。

 一般職の組織強化・拡大は、市職労のこれからの運動にとっての最重要課題です。その一歩として昼休み懇談会など継続したとりくみに努めます。

 また、市職労全体での組合員数の拡大目標を設定し、未加入者名簿の作成や加入グッズの準備など、各支部・協議会での組合員拡大の取り組みを援助します。


●教宣部

 毎週発行の機関紙しぶきは、市職労の運動にとって、重要な役割を担っています。

 組合運動は、職場の仲間と地域住民のくらしを守る、地方自治の確立や平和・民主主義を守るなどたくさんの目的があります。それを組合員や職場全体に伝える手段として機関紙は不可欠です。

 その他春闘学習会などにとりくみます。


●賃金権利対策部

 「市職労のなかま」は、貴重な組合員の財産です。引き続き発行をおこないます。秋の賃金・権利学習会をはじめ、などにとりくみます。


●福利厚生部

 「自治労連セット共済」の加入拡大や新規採用者への共済プレゼント、全労済・労働金庫の「預金・ローン」などのあっせん、白石薬品の「薬品」のあっせんなど組合員のくらしをサポートします。組合員の意見を反映しながら、健康増進や福利向上にむけてとりくみます。恒例となった「カープ観戦」に引き続きとりくみます。

 ライフプランセミナー、税と年金制度学習会など、組合員の生活設計に役立つ学習会を企画します。


●自治研部

 若手職員からアンケート等で「いい仕事がしたい」「住民の役に立つ仕事がしたい」などの要求が数多く出されています。

 自治体のあり方とともに、自治体の果たしている役割などを学び、若い職員の「いい仕事がしたい」という要求にもとづく活動をおこないます。

 いま、国の「構造改革」路線により、「地方創生」の名のもとによる自治体再編の動きや市場原理による自治体経営などが強行されようとしています。広島市政においても、「高速5号線」「かき船移転」「被災地立ち退き」「五日市給食センター委託」など、事業にかかわる住民当事者に対し、説明や意見を募る場がないまま、施策が推進される事態が広がり、地域住民の反発や市政への不信が広がっています。

 基本的な自治体行政のあり方を学ぶ学習会とともに、個別の課題から自治体問題を学び、よりよい市政を考える場をつくる学習会などを企画し、自治研活動の活性化をはかっていきます。


4 職場組織の確立と活性化のとりくみ


 労働組合の活性化の原点は職場組織を確立することです。系統的に職場に足を運ぶ活動を重視して、非組合員への声かけ(手紙での訴えも含む)を追求します。組織のあるところでは活性化にむけて努力します。


【補助組織】

●現業評議会

 広島市の多くの現業職場では、合理化や非正規化などによる人員削減が強行されており、正規職員の退職者に見合うだけの新規採用が行われず、業務はさらに大変になっています。学校や保育園の給食調理職場では、正規職員の一人配置化が進められています。しかし、この体制では、正規不在での給食調理が懸念されることや、正規・非正規職員それぞれの業務負担が増加するなど多くの問題を抱えています。

 このような状況の下、現業評議会として継続的な新規採用の重要性を掲げ、2008年から団結署名を毎年取り組み、市当局に対し訴え続けています。昨年は1080筆の団結署名を提出し、正規新規採用による退職者補充、賃金労働条件の改善、非正規職員の待遇改善を強く求め交渉を重ねました。また、昨年11月には現業評議会独自の第5回秋季年末闘争学習交流会を開催し、社会保障問題や労働組合の基礎を学び、団結を深めました。

 これら運動の成果として、今年度については、学校給食2名、保育園給食2名、学校業務1名、食肉市場1名の新規採用を勝ち取ることができました。保育園給食では、今年度新規採用は勝ち取れたものの結果として、2園で正規職員不在での給食調理を行わざるを得ない状況となってしまいました。さらに学校業務職場では、ブロック体制での再雇用嘱託職員の欠員状態が続いているなか、再雇用任用切れの66歳以上の職員を再度、雇用延長し対応している状況であり、高齢化での現場業務は困難を極めている現状です。


 現業評議会は全ての現業職場を視野に入れ、@現業賃金引き下げ反対、A現業職場の民間委託反対、B正規職員の採用、C非正規職員の待遇改善、D安心して働き続けることのできる再任用制度の充実などを重点課題として取り組みます。

 また、今年第13回目となった「ひろしま給食まつり」は回を重ねるごとに地域に根ざした取り組みとなっており、着実に住民共同は前進しています。引き続き、さらなる発展へ向け現業評議会は団結して取り組みます。


●女性部

 女性部は「平和憲法を守り、家庭も仕事も大切に、笑顔で人間らしく、自分らしく、生き生きと働き続けられる職場を作りましょう」をスローガンに運動を進めていきます。

 女性も男性も、等しく権利の行使ができる民主的で、健康的な職場環境をめざして要求書を提出しパワハラアンケートなどをもとに交渉を行い、さらに学習会を行うなど、女性ならではの運動を進めていこうと奮闘しています。今年は、「広島を学ぼう!」と題してバスを利用した平和学習を10月に計画しています。

 他団体と共闘し平和を守る活動の、国際女性デーひろしま・核兵器をなくそう女性の集い、日本母親大会・広島県母親大会・はたらく女性の中央集会などに参加し運動を続けていきます。又、多団体と一緒に活動することで、視野を広げることも大切にしていきたいと思っています。2000万人署名にも参加し、女性部として「安保法制(戦争法)廃止」の運動も進めていきます。

 毎年恒例の昼休みバザーも夏と冬に行い、女性部の活動を知ってもらい、又、組合活動の必要性をチラシで訴えていきたいと思っています。


●青年部

 青年職員との対話の機会を増やし、組合と青年との距離を縮め、青年の悩みや興味関心に応える活動にとりくみます。

 現在青年部は、役員体制が確立せず主体的な活動はできていませんが、広島自治労連の青年部に役員を派遣したり、ウェルカムパーティの実行委員となりパーティを成功させたりと、つながりを持った青年組合員が以前より増え、徐々に活動に参加をしてきています。

 この青年組合員同士や周囲を取り巻く青年が交流を重ね、さまざまなとりくみに参加できるよう、働きかけを強めて青年部活動の確立をめざします。

 交流会・スポーツ大会・学習会等の企画を準備し、実行委員を集めて、青年の要求に応える活動を展開します。


●広島市嘱託職員労働組合(市嘱託労組)

 広島市嘱託職員労働組合(市嘱託労組)は、消費生活センター・学校嘱託給食調理員・市民課・出張所・保険年金課・学校業務員・国際交流課など、現在200名余りが加入しています。

 嘱託職員だけの職場、正規職員と嘱託職員が共に仕事をしている職場といろいろで、職種が様々ということは要求も変わってきます。必要に応じて職種ごとの要求書を提出し交渉をおこなっていきます。職種ごとの集会をおこない、学習と交流を深めるとともに、組織拡大にとりくんでいきます。

 市嘱託労組は今後も、広島自治労連・非正規公共評などと連携しながら、待遇改善のためにとりくみます。


【支部・協議会】

●区役所連絡協議会

 人員削減が盛り込まれた組織改編、度重なる制度改正など、業務の過重負担と人事の矛盾が蓄積され、職場には不満が渦巻いています。

 区役所事の昼休み懇談会の開催、学習会やアンケートの実施など、日常的な活動を強化し、職員の声を要求課題として取り上げて、労働条件の改善にとりくみます。とりわけ欠員問題、長時間残業の問題に力を入れ、職場の実態を把握し、改善にとりくみます。

 ニュースの発行、会議や懇談会の開催、要求書の提出など労働組合の原則的な活動を軌道に乗せる組織強化にとりくみます。

 組合員を増やすことは組合員の最大の要求です。区役所職場に積極的に入り対話を重ね、未加入者に対して市職労への加入を正面から訴え、区役所での組合員の増勢をめざします。

 各区役所の組合員に声をかけ、総会を開催し、役員・運営体制の再構築をはかります。

 目に見える要求運動と組織強化拡大を車の両輪として、区連協の活性化・世代交代につなげていきます。


●保育園支部

 すべての職員が健康にいきいきと働き続けることができるように、労働条件の改善を求め、民主的な職場づくりをめざします。特に正規調理員の採用と正規職員での産育休代替を強く要求します。

 保育する喜び∞調理する喜び≠感じることができるよう、学習や交流の場を保障し、職員同士のつながりを強めます。特に、経験の浅い職員も働きがいを感じられるよう、内容を工夫します。

 2005年に出された公立保育園の民間移管方針、2012年に出されたふくしま第二保育園の廃園方針の撤回を求めます。公務労働者として、子どもの願い、保護者の願い、地域の願いに応えるために、公立保育園保護者会連絡会・豊かな保育をすすめる会・ひろしまの子どもを守る実行委員会など、広範な人々と共同して、広島の保育を守り充実させるための運動をすすめていきます。

 「子ども・子育て支援制度」が、子どもや保護者にとってよりよい制度となるよう、国や自治体に声を届けます。また、保育情勢の学習を行い、公的保育を維持・拡充するための運動に、全国のなかまと協力して取り組みます。

 平和でなければ豊かな保育はできないばかりか、大切に育んできた子どもたちの命を守れません。「安全保障関連法」など、「戦争する国づくり」に反対し、子どもたちに平和な未来を手渡すため、学習・行動していきます。


●環境局支部

 2年前の8月20日未明に発生した土砂災害においては、直営職員による迅速で柔軟な対応が復旧活動に大きな役割を果たしました。そして、今年4月の「熊本地震」においては、被災地の生活ごみの収集処理が困難な状況にあることから、広島市は約50人の直営職員とごみ収集車7台を被災地に派遣しましたが、4月の繁忙期と重なったことで人欠になった事業所もありました。

 今後、広島市域に大きな被害を及ぼす可能性があると想定される南海トラフ地震や五日市断層、己斐〜広島西縁断層帯地震の発生に備えた人員体制の確立、廃棄物の適正処理といった、住民のいのちと暮らしを守る公務公共業務の必要性を訴える運動を一体としてすすめていきます。

 新規採用を重点課題に位置付け、人員体制や車両配備、65歳まで働き続けられる再任用制度など諸課題の改善に向けて取り組んでいきます。


●学校給食調理員協議会

◎ 調理員の専門性と技術の継承のために、正規調理員の新規採用を強く求めます。

◎ 安全安心な学校給食、食育の生きた教材である学校給食を守るために、あらゆる形での委託化に反対します。

◎ 学校給食調理員(嘱託調理員)・臨時調理員の正規化を目指すとともに、雇用形態による賃金格差をなくすよう、同一労働・同一賃金に向けて訴えていきます。

◎ 地域と共同の活動として「ひろしま給食まつり」を引き続き行い、市民に我々の仕事の大切さを理解してもらう場とします。

◎ 災害時に調理員の持つ能力を、スムーズに発揮できるようなシステムをつくり上げていくことをめざします。


●学校業務員協議会

@技術継承には継続的な新規採用が必要不可欠であり、最重要課題として新規採用を行う事を求めていきます。

A今後5年で正規職員の定数が100人となる見込みです。ブロック構成校職員の高齢化・欠員補充・正規職員の負担増などブロック体制の行き詰りは明白であり、学校業務職場の将来的な在り方を明確にするための労使協議を強く求めていきます。

B平成29年度に県費教職員の給与負担の移譲が正式に決まっていますが、懸案として学校事務センターの全市展開の動きが見通せない状況であり、これに伴う4級職の登用も不透明なため、今後の動きを明確にするよう要求し、学校業務職場に不利益とならないように対応していきます。

C役員の世代交代として若手の役員を登用しました。組合組織の活性化だけでなく、相乗効果が生まれる新たな役員組織に変えていきます。

D今年度も給食まつりの参加と共に、地域に根ざした交流として昨年同様、安佐南区の複数の小学校での木端細工等を行っていきます。


●食肉市場支部

 食肉市場(と畜場)において、私たちの行うと畜解体業務は高度な技術が必要であり、また極めて危険性の高い業務です。このように専門性の高い食肉市場(と畜場)を「人員削減」ありきで見直すことには真っ向から反対し、正規・非正規職員が安心・安全に職務に専念できる職場環境をめざすことが重要です。

 消費人口の減少やTPP(環太平洋連携協定)への参加などの影響により、国内の肉畜生産頭数は減少しており、各市場、食肉センター間の競争は一層厳しくなることは必至であり、食肉市場に於ける今後の取扱数量が懸念されるもと、今後に向け万全な体制で市場運営を維持・存続させることが重要であると考えます。

 1992年(平成4年)に現在の食肉市場へ移行し、24年が経過しました。この間、腸管出血性大腸菌O-157や牛海綿状脳症(BSE)などが発生、それに伴い「と畜場法の一部改正」などで衛生管理の強化徹底が図られ、部分的な設備の改善が行われてきました。しかし現在、市民(消費者)の食肉の安全安心に対する意識がさらに高まるなか、処理家畜確保の視点からも国際的な衛生管理基準に適合した高度衛生処理化体制(HACCPシステム構築等)を図ることが急務です。と畜場施設(設備・機器)の抜本的な改修へ向け、早急な対応が必要であり市当局に対し強く求めていきます。

 食肉市場支部は、「より安全・安心な食肉」を「安全且つ効率的に生産」することを基本とし、以下の6項目を柱として要求実現のために全力を尽くします。

◎より安全な食肉を市民に供給するため、直営堅持による現行体制維持をかかげ取り組みます。

◎労働安全衛生活動を通じ、現場職員が安心して働ける職場環境をめざします。

◎退職不補充をゆるさず、正規・非正規問わず退職者の補充は必ず正規新規採用で対応させるよう取り組みます。

◎臨時・嘱託職員など非正規職員の待遇改善に向けて取り組みます。また、嘱託職員から正規職員への登用制度の確立をめざします。

◎再任用・再雇用職員など、高齢期雇用問題について、5年間無理なく働き、安心して暮らせる賃金となるよう制度充実に向けて取り組みます。

◎高度衛生処理化及び効率的な業務遂行に向け、と畜場施設の抜本的かつ早急な改修を求めます。


●児童総合相談センター支部

 広島市児童相談所及びこども療育センターの建て替えの基本計画が策定され、基本・実施設計に向けての検討が始まりました。建物だけが新しく変わるのではなく、広島市の障害児施策の多くの課題を整理し、今後40年を見通した対応可能なセンターに向けての議論を深めながら、進めていかなければなりません。

 センター支部では、広島市児童相談所及びこども療育センターに関する事、仮移転施設に関することを確認しながら、完成までの療育も守りよりよいこども療育センターにしていけるよう訴えていきます。特に平成30年には仮移転施設が開園します。スムーズなスタートをしていくためには、人員の問題は今年度重要な課題です。給食、準備室の設置、地域とのネットワーク体制の充実、開示された情報に対して説明会や意見を聞く場を設けるなど、現場、組合、利用者の意見を反映させていけるように取り組んでいきます。発達障害児支援については、広島市発達障害支援体制プログラムの中に、建て替えに関することも反映させていくことを要望していきます。

 また、保護者との共同の取り組みでは、@西部こども療育センターの給食の直営を守っていくこと、A他2センターとの給食内容の地域格差を解消していくことを掲げ、利用者とともに取り組んでいきます。

 その他、4年目を迎えた全障研広島乳幼児部会(2013年発足)を通じ、障害児支援者、保護者、当事者など、幅広い関係者に呼び掛け、学習と運動の場を充実させていきたいと思います。具体的には、@発達保障の理念にたった学習会の開催、A実践交流会の開催、B平和学習、C全国大会の参加、Dサークル新聞の発行、E全障研「みんなのねがい」の購読拡大、F関係団体との交流、を活動目標に取り組んでいきます。

 広島の療育を守り充実させていくための連帯を強めていく決意を強めています。


5 広島自治労連、県労連・ヒロシマ労連強化のとりくみ


 自治体産別組織の広島自治労連、地域組織の広島県労連・ヒロシマ労連の拡大強化は、地域・住民と労働組合の協力・共同にとってかかせません。

 いま、安保法制廃止でのたたかいや労働法制改悪に反対する運動など、県労連と「連合」広島との労働組合の違いをこえた一致する要求での共同が広がっています。こうした一点共闘に広島市職労も積極的に参加します。

 また、不安定雇用、無権利状態で働かされている多くの労働者の救済機関としての広島自治労連、県労連・ヒロシマ労連の中核を担う取りくみを強めます。


6 福利・厚生活動の充実のとりくみ


【福利・厚生諸団体に関して】

 広島市職員互助会が一般財団法人に移行し、福利厚生事業の一部をJTBベネフィットのえらべる倶楽部≠ノ委託しています。導入して2年が経過し、利用状況も一定伸びてはいますが、会員登録者数は対象者の6割にとどまっており、いぜん職員への周知や制度の改善の余地があります。組合員からも様々な意見が寄せられています。

 これらの声をしっかり届けていくために、福利厚生制度全般の引き上げとなるよう、互助会、共済組合(長期[年金]・短期[健康保険])に議員・理事を選出して、とりくみの強化を図ります。


【自主共済活動】

 福利厚生事業の計画と実施は、労働組合の重要な課題です。共済活動は、「組合員相互の助け合い」が原点です。

 自治労連共済は、「自治労連がつくった組合員と家族の自主共済」です。組合運動の重要な課題として、大きく拡大するように努めます。

@営利を目的とする民間の保険とは違い、自主共済として福利厚生を目的に運営されています。

A各共済は、民間より安い掛金で必要な保険を実現し、組合員の安心に応えます。

B組織共済は、慶弔見舞金の支払いなど、組合員全体のきずなを強めます。

C共済の加入や支払という活動を通じて、組合への求心力と団結を強めることになります。

D加入者が多くなればなるほど共済活動費も増え、組織財政の強化に寄与します。


 労働金庫は、労働組合や生活協同組合の仲間が、お互いを助け合うために資金を出し合ってつくった金融機関です。労働金庫を組合員の福祉と利便のために位置づけて、加入の促進をはかります。

 市職労が、毎月おこなっている法律相談に、引き続きとりくみます。

W 自治体リストラ反対、地方自治擁護のたたかい

1 自治体リストラ攻撃に反撃するとりくみ


 安倍暴走政治による社会保障切り捨て、地域経済の破壊がすすむもとで、「公務の市場化・産業化」として、地方交付税の算定基礎に民間委託を前提とする「トップランナー方式」を導入し、学校業務など16業務について民間委託のコスト算定で算定するとしています。さらに2017年度からは窓口業務などにまで広げることにみられるように、国による財政を通じた地方自治への介入を強めています。

 また厳しい定数管理や「給与制度の総合的見直し」と、総人件費抑制が強められるもと、長時間残業は常態化し、正規労働者から非正規労働者への配置切り替えにより、自治体に働く非正規労働者は4割にも達しています。

 予算人員闘争は、「住民や子供たちのために、いい仕事がしたい」という自治体の職場に働く労働者の思いを要求として、公務公共サービスを担える人員体制を確立させるため、全ての職場から、要求書の提出と交渉を従来以上に取り組まなければなりません。

 また、正規労働者とともに職場を支える非正規労働者の賃金・労働条件の改善に向け、正規・非正規が共同したたたかいをすすめます。

 健康で安心して働き辛くなる職場実態のなか、職員定数管理の問題とあわせ、「労働時間管理」「長時間・過密労働の縮減」「健康障害防止」の対策を強め、自治体労働者・非正規公務公共関係労働者の健康を守る取り組みをすすめます。


2 住民との共同を視野に要求闘争をすすめるとりくみ


 昨年の「戦争法」(安保法制)強行成立ののちも、国民の怒りの声と運動が広がり、1200万を超える「安保法制」廃止を求める署名が集まりました。戦争法に反対するたたかいを通じて、他の国民要求でも幅広い団体・市民との協力・共同のすそ野が広がっています。

 住民の安全・安心を守る国・自治体を展望して、自治労連は提言素案「安倍『地方創生』ではなく『住民が主人公』を貫き、地域の再生を」(2016年5月改訂版)を作成しています。これを活用した学習と職場討議をすすめ、地域住民との共同を視野にをすすめます。

 安倍政権の進めたアベノミクスは、大企業や大金持ちなどの利益を倍増させる一方、個人消費の2年連続マイナスや実質賃金の5年連続マイナスなど、景気の低迷を招いています。庶民にはアベノミクスの果実どころか、格差と貧困の拡大をもたらしが大きな問題となっているにも関わらず、社会保障について、さらなる国民への負担増と給付の削減を押し付けています。

 広島市でも、非正規労働者の拡大、住民の貧困化、高齢化がすすむなか、高速5号線にみられる大型開発を進める一方、事務事業の見直しの名のもとに、福祉の切り捨てが強行されています。松井市政の基本方向は、国の「構造改革」にそって、福祉は買うものとし「受益者負担」「自己責任」などを強調する市政運営を続けています。

 広島市職労は、国政と同様に企業に手厚い自治体づくりをすすめる広島市政にたいして、地域経済を守れ、住民の福祉・医療・教育を充実せよ、との運動に連帯し「広島市にくらし・福祉・教育の充実を求める共同行動実行委員会」の中心的団体として、地域・住民、諸団体との共同を視野に、要求を実現する取り組みをすすめます。

X 大増税反対、社会保障拡充などのたたかい

1 消費税増税は延期ではなく中止を、大企業・富裕層に応分の負担を


 アベノミクスによる経済政策の失敗と消費税大増税により、日本経済は深刻な状態が続いています。とうとう安倍首相は、「景気がどうなろうと増税する」と言っていた消費税を、再び、今度は2年半延期せざるを得ませんでした。

 そもそも社会保障制度は、所得の不平等を再分配するための制度であり、財源に消費税を求めることは、さらに不平等を拡大することにほかなりません。消費税増税を延期ではなくただちに中止すべきです。

 また、社会保障をはじめ国民生活にかかわる予算は、富裕層や大企業に適用されている優遇税制など不公平税制をあらため、「能力に応じた負担」の原則に立った「税金の集め方」にあらためる抜本的な税制改革を求めます。


2 貧困、格差を是正し 誰もが安心して暮らしていける日本に


 小泉政権の末期から「貧困」が社会問題になっていますが、安倍政権になって解決するどころか深刻さが増してきています。

 いわゆるワーキングプアと言われる年収200万円未満の給与所得者は、1139万人(2014年)となり、全給与所得者の25%を占め、高齢者では、年金支給額が下がる一方税金や保険制度の保険料や自己負担など義務的経費が増大し、子どもの貧困率は、16.3%に達し、全体の貧困率を上回るなど、「貧困」の問題は、極めて深刻な状況で進んでいます。賃金だけでは生活できない雇用の劣化と貧困に対応できない社会保障の現状を抜本的に改善することが求められています。

 しかし、安倍政権は、社会保障制度推進法を成立させ、生活保護基準の切り下げや年金額のカット、医療保険の自己負担の引き上げ、介護保険の給付対象者の縮小などさらに国民の生活は困難な状況に追い込まれようとしています。

 一方で介護職員等処遇改善法案や保育士処遇改善法案、児童扶養手当法改正案などが野党で共同提出されるなど選挙合意が福祉政策の合意へと広がりをみせています。

 市職労は、社会保障解体の攻撃たいして、全労連、社会保障推進協議会などと連帯して運動するとともに、一致点の共同をさらに広げ、社会保障改善のため奮闘します。

Y 平和と憲法を守るとりくみ

1 「ヒロシマの心」を世界へ発信するとりくみ


 核兵器廃絶にむけて、核兵器禁止条約締結への交渉開始の国際的合意を求める声が、被爆者をはじめとして世界的に大きく広がっています。このような運動の成果が5月27日、アメリカの現職大統領としてオバマ大統領が広島訪問するきっかけとなったと言えるでしょう。しかし、オバマ大統領の口からは、核兵器廃絶のための具体的発言はなく、「自分の生きているうちに、この目標は達成できないかもしれない」など、プラハ演説の域を出ず、被爆者や核兵器廃絶を求める多くの市民の期待に応えるものとなりませんでした。

 私たちは、オバマ大統領が言う「核兵器のない世界」を実現するために、核保有国が核兵器禁止条約の締結に誠実に努力することを求めます。被爆から71年を迎える今年、国連決議に表れている核兵器廃絶に向けた国際社会の努力を市民世論で後押しするため、「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える「核兵器廃絶署名」に積極的にとりくみます。

 また、福島原発事故から5年余りたってもなお、被害が深刻化しているにもかかわらず、賠償が打ち切られようとしています。低線量被ばくの問題は、「黒い雨」と係わって、決して見過ごしにすることはできません。

 広島市職労は、原爆の惨禍を受けたヒロシマに生まれた労働組合として、核兵器廃絶を世界に発信するとともに、「原発ゼロ」への道をめざす立場で共同する運動をすすめます。


2 憲法をくらし、職場に生かすとりくみ


 安倍政権のもとで、国民のくらし、福祉・医療、教育破壊がとまりません。自民党改憲案は、「戦争する国づくり」をねらい「国家が国民に命令することができる」、憲法のうえに内閣の権限を置くという、立憲主義にたいする反抗をねらうという、独裁政治を正当化するものとなっています。

 天皇をはじめ、国務大臣の憲法遵守義務が定められている第99条を真っ向から否定する安倍内閣に、この国を任せるわけにはいきません。

 いま、人をモノ扱いにする働かせ方がまかりとおっています。憲法はこれを固く禁じています。人間らしく生き働きたいという基本的人権を保障すること、大企業に応分の負担を求める「ルールある経済社会」を築くことを憲法は保障しています。

 広島市職労は、憲法のそもそもの原点からをしっかり学習して、安倍政権がねらう憲法改悪の危険性を多くの人と共有しながら、「海外で戦争する国づくり」のために、憲法そのものをつくり変える動きに反対する力を強めていくよう努めます。

 こうした改憲勢力を打倒する手段として、参議院選挙があります。7月に行われる参議院選挙の結果において、憲法をくらし、職場に生かすことができる展望をしっかり報告できるよう、憲法擁護の勢力の躍進へむけて、広島市職労は、組合員の政党支持、政治活動の自由を保障します。

 そして、労働組合が階級的性格とともに、要求実現の立場から、選挙の争点や政党の政策を知らせるなど、政治的に高めることを基本に、安倍政権の暴走に審判を下し、「戦争法廃止、立憲主義を取り戻す政治の実現」を呼びかけます。

Z 共闘団体・友誼団体との共同したとりくみ

 広島市職労は、全国闘争や地域闘争で多くの共闘団体・友誼団体と共同したとりくみをおこなっています。引き続き、暮らし、福祉・医療、教育の充実や平和と民主主義を守るために、こうした団体との協力・共同のとりくみに努めます。

広島市職労第104回定期大会


日時:7月24日(日)13時〜17時
場所:広島県立総合体育館 グリーンアリーナ中会議室