広島市職労機関紙

<しぶき>

 主な記事 


1333号  2014年 11月28日

 

市労連 最終交渉
粘って前進回答

 


賃金確定交渉 最終盤
ギリギリの前進回答引き出し 妥結

 広島市労連(広島市職労、水道労組、市民病院労組、市立高教組)は11月13日午後4時から2014年賃金確定の決着を目指した、最終交渉を開始しました。
 夕方からは、交渉支援の座り込み行動に、各労組から500名を超える仲間が集い、本庁9階を組合員で埋めました。
 交渉の冒頭、これまでの当局回答を受けて市労連が提出した「重点要求項目」への回答(確定交渉二次回答)が企画総務局長より示されました。
 ここでは、再度「給与制度の総合的見直し」に触れ、今のところ27年度に導入する考えはないが、他の政令市の状況や地方公務員の給与制度検討会の検討結果によっては、協議する場合がある」と第一次回答と変わりはない見解を示しました。
 休暇制度の改善について、出産補助休暇の特例措置をさらに5年間延長すること、配偶者同行休業制度を平成27年度から制度化することの回答が提示されました。
 その他の要求項目については、改善は困難との回答や、すでに実施済みのものを要求項目に沿って答えたもの等、第一次回答から特筆すべき前進はありませんでした。
 午後6時から交渉支援の座り込み行動に参加している各組合員へ、交渉経過の説明を行い、職員の生活改善のためさらなる前進回答を得ようと決意を固めあいました。
 
 組合の最重要の課題は、人員問題です。
 交渉の最終局面では、手当や休暇制度等での前進については、当局から非常に困難であるとの回答を受けており、これ以上の前進の見込みが難しいなか、「育児休業・長期病休者の正規職員による代替職員の配置」「人員削減をやめ業務量に合った人員増を行うこと」の要求に対して、さらに踏み込んだ回答を当局に求めました。
 また、11月26日には嘱託労組の確定交渉も予定されており、嘱託職員の基本報酬の引き上げも最重要課題としています。具体的内容は嘱託交渉でやりとりするものであり、個別の条件についての回答を求めることはできませんが、こちらも市労連の要求に応えるさらに踏み込んだ回答を求めました。



賃金確定交渉の経過


14年人事院勧告の特徴
月例給・一時金とも引上げ
 人事院は8月7日、国会と内閣に対して国家公務員の給与等の勧告・報告を行いました。その内容は、「1090円、0・27%」の官民較差に基づく月例給の改定、0・15月の特別給の引き上げと、7年ぶりのプラス勧告となりました。また、民間との差があるとして、初任給の2000円引き上げ、交通用具使用者の通勤手当改善などが勧告されました。

「給与制度の総合的見直し」
   平均2%下げを強行

 地方の民間賃金との比較を口実に、「給与制度の総合的見直し」として、俸給表水準の平均2%の引き下げ。3級以上のの高位号俸について、50歳台後半層の官民給与差を考慮し最大4%程度引き下げを勧告し、来年度より3年間の経過期間を設け実施を求めています。
 この「見直し」は公務労働者に恒常的な賃下げと地域間格差の拡大をもたらし、実施すれば全労働者の賃金抑制につながり、地域経済に悪影響を与えることは明白です。
 公務員の労働基本権の代償機関としての役割を投げ捨て、大企業・富裕層優遇の政府方針に加担する人事院の姿勢を許すことはできません。

市人事委員会勧告の特徴


市人事委員会
   18日に勧告実施

 広島市人事委員会は9月18日、広島市長、市議会へ「職員の給与等に関する報告及び勧告」を提出しました。本市職員の給与が民間給与を0・23%(961円)下回るとして月例給の引き上げを、一時金については民間特別給を0・16月下回っていることから年間0・15月引き上げるよう勧告しました。
家計を直撃する物価高
   実質賃上げには遠く

 月例給の引き上げは10年ぶり、期末・勤勉手当の引き上げは7年ぶりですが、4月からの消費税増税とあいまって、消費者物価指数は前年同月比3・4%も上昇しており、実質賃金の目減りの歯止めとも言えない不十分な上げ幅です。
昨年決着した住居手当に
  「廃止見据え検討」!?

 住居手当について、昨年の賃金確定交渉で自宅に係る手当について段階的に引き下げることで決着し、今年度は経過措置中にもかかわらず「廃止も見据えて更に検討を続けていく必要がある」としています。これは、労使による広島市独自の決着をないがしろにするもので、到底容認できるものではありません。
「総合的見直し」導入許さない
 「給与制度の総合的見直し」については、具体的な内容には触れてないものの、国の人事院勧告の内容や「地方公務員の給与制度の総合的見直しに関する検討会」の報告内容を注視していくと言及。労働基本権制約の代償機関としての役割をうたいながら、国に追随する姿勢が浮き彫りの内容と言えます。
 広島市労連は同日付で声明を出し、住居手当や「総合的見直し」で国に追随する人事委員会勧告に対し、「容認できるものではない」と表明しました。

14年賃金確定闘争の経過
 10月20日、広島市職労は今年度の賃金確定交渉を前に、特に改善を求める点をまとめた重点要求書を提出し、当局に各職場・職員からの声を伝えました。
 冒頭、当局から国の人事院勧告、広島市の人事委員会勧告、他の政令市の勧告状況や「給与制度の総合的見直し」についての対応状況等について説明がありました。また、夏季休暇について、10月末までの消化は厳しいと現場からの声があり、再度の延長を考えているとの報告がありました。
 市職労からは、●現業職員の新規採用を訴え、退職者の正規職員での補充がないと現場が回らない限界にきている、●プラス勧告を受けての非正規職員の賃金改善、●産休・育休の代替要員を正規職員で補充すること、●システム改修予算を増額することを訴えました。
 また、土砂災害を受けた問題として、◆必要な人員の確保・増員、◆災害により本来業務でも増化している時間外勤務について、必要に応じた予算増額措置を職場に周知し、不払い残業がないようにすることを要求しました。

嘱託5労組で重点要求訴える
 市職労・留守家庭労組・児童館労組・介護労・市嘱託労組は10月21日に、5月に提出した「賃金・労働条件の改善に関する要求書」の11項目を重点要求に、5単組から57名が集まり交渉に挑みました。
 「欠員をなくし、人員を増やしてほしい。報酬の底上げをしてほしい」など共通の最重点課題について、◇消費生活センターからは4月から欠員が続き、時間外の振替が取れない、時間外を制度化してほしい、◇学校給食調理員は、長年の経験と調理技術が重要で、安心して働ける職場環境と、仕事に見合う賃金に改善、嘱託職員の欠員もなくしてほしい、◇保育園から、欠員が出ていることと、延長保育でシフトを組み仕事をしている、処遇の改善を、など職場実態を伝え、待遇改善の必要性、現場に添った均等待遇を訴えました。

 10月27日、広島市労連での第一回確定交渉が行われました。企画総務局長が賃金確定交渉に向けた考え方を説明しましたが、持家の住居手当の問題や「給与制度の総合的見直し」など、人事委員会勧告で示された気になる課題について、状況を見て検討するとして、言明を避けました。
 市労連からは、4つの組合からそれぞれ交渉での重点課題・要求を述べました。市職労からは、金子委員長が「災害対応でも現業職員が力を発揮しており、正職員だから迅速・柔軟に対応できる。正規採用により直営を守ること。人員が削られ、嘱託職員の責任が増大しており、処遇改善は大きな課題」と訴えました。

若年層に重点を置いた給料表改定
 11月4日、第2回賃金確定交渉が開かれ、広島市当局から一次回答が示されました。
 給料表については、国の給料表の改定に沿い、若年層に重点を置いたものとな
っており、初任給部分の引き上げ額が一番高く1500円。号給が上がるにつれ差額は小さくなり、高位号給でもっとも小さい200円としています。しかし、国の給料表では、年齢が55歳相当に達する層からは引き上げなしのところを、組合の主張が取り入れられ、全員給料表が引き上げされるものとなりました。

一時金0・15月引き上げ
 一時金については、今年度は引き上げ分0・15月を3月の期末手当で支給するとしながらも、来年度以降は、民間比較を理由として、勤務成績や出勤日数による変動が大きい勤勉手当で0・15月を引き上げるとの提案がありました(別表参照)。
 次に、再任用職員・再雇用嘱託については、基本賃金は据え置きとの回答。一時金は国が0・05月の引き上げとしていることから、同じく0・05月の引き上げを提示しました。

持家の住居手当
   交渉では触れない 

 持家の住居手当の廃止については、経過措置期間が終了する来年度以降検討するとし、今年の交渉では触れないことにはなりましたが、「重たい課題」であるとの認識を示しました。
 
「総合的見直し」
  来年度導入は見送り

 「給与制度の総合的見直し」ですが、一部の政令市が来年度実施を勧告している一方、平成28年度にずれ込む見込みの政令市もあり、「27年度の導入はいまのところ考えていない」との見解を示しました。ただし、他の政令市の動向によっては、今年度中に協議する場合もあると覆るかもしれないとの含みを持たせました。
 臨時職員の賃金の引き上げについては、民間の状況を考慮し、嘱託職員については、一般職員の改定を踏まえ過去の取り扱いを参考に検討していくと回答しました。

区役所・本庁 早朝宣伝行動
 市職労は10月28日〜11月6日で全区役所と本庁の門前で、賃金確定交渉勝利をめざし時間外の早朝宣伝行動を行い、確定交渉の状況を伝える「号外しぶき」を配布し、保育行政の充実を求める署名を呼びかけました。

 11月7日、市労連は「給与制度の総合的見直し」阻止、賃金確定闘争勝利などを掲げて、市役所本庁舎前で決起集会を行い、300名が参加しました。災害対応で奮闘する職員の労苦に報いる労働条件の改善を訴え、最終交渉に向けてたたかう決意を固めました。
 集会後は市役所前から本通りを抜け、元安橋まで参加者でデモ行進し、「賃上げによる景気回復を」「消費税増税反対」「行政サービスの充実のために職員増員を」と市民に訴えて歩きました。
 

 

積み上げられた一斗缶!

 学校給食で使用した揚げ油は学期ごとに年3回、回収されていました。その量は食数600食程度の学校で一学期一斗缶約16〜20個となります。

 その廃油が「9月になっても未だに回収されないので、とても困っています!」と組合員から声が上がったのは、10月3日〜11日に市職労学校給食調理員協議会(調理協)が開催した区集会でした。調べてみたところ、西区・東区・安佐北区・安芸区で回収されていない学校があることが発覚しました。
 それを受けて、すぐに教育委員会施設課(施設課)に連絡を取ったところ、「現在、廃油は売却に向けて検討中。もう少し時間がほしい」との返答でした。しかし、その後も具体的な指示や対処は何もなく、各校では大変危険な状況が続いていました。大規模校ではその量は40缶を超え、フライヤーの周囲に積み上げたり、やむなく理科室においている学校もありました。

 再度、調理協は11月に入り直接施設課を訪ね、その後どうなっているのか問い合わせました。その際も「未だに買い取り業者は決定しておらず、売却できるかどうかもわからない。今回は今まで通り委託回収となるかもしれない」と言う曖昧な状態でした。
 現場の危険な状況を説明し緊急を要すること、火災などが起きてからでは取り返しがつかないことを強く伝えたところ、ようやく施設課から各校へ今後の対応について連絡があり、回収のめどがつきました。

調理協は今後もこうした現場の声を吸い上げ、一歩ずつ着実に要求実現に向けて活動していきます。

 

施設・設備の改善や人員問題で回答求める
食肉市場支部
経済観光局交渉

  市職労食肉市場支部は11月12日、2014年度要求書(7月16日提出)に基づき経済観光局交渉を行いました。
■この間食肉を取り巻く様々な要因により消費者の食肉に対する安全安心の要求は高まるばかりです。しかし開設後22年が経過する食肉市場は老朽化が著しく、より高い衛生基準を満たすためのHACCP(ハサップ)方式導入など、現行施設での対応が困難な現状があります。経済観光局は、衛生性や老朽化の問題は認識しているとし、第10次中央卸売市場整備計画に向け検討していくと回答。食肉市場支部は、整備計画の早急な立案を行うことを要請し、抜本的な食肉市場(と畜場)の施設・設備の早期改善を改めて強く求めました。
■人員の問題では、と畜場施設での作業工程上、現在の正規職員定数は必要最小限であり、退職者の補充は必ず正規職員の新規採用で実施するよう要求しました。また、嘱託職員は現場での経験を積んで高度な技術を習得していることを踏まえ、この間要求している正規職員への登用制度の確立を強く求めました。
 経済観光局は、「引き続きみなさんのご意見を聞き、建設的な協議を進めたい」と答弁しました。食肉市場支部は、市民・消費者への安全安心な食肉提供を行うため引き続き取り組んでいきます。