広島市職労機関紙

<しぶき>

 主な記事 


1327号  2014年 10月 9日

 

安全・安心に暮らせる地域・日本を

 


第12回地方自治研究全国集会 in滋賀
憲法をいかし地方・地域の再生を

 第12回地方自治研究全国集会が9月27日〜28日、滋賀県大津市を中心に開かれました。自治労連や住民・民主団体など21団体でつくる実行委員会が主催したもので、今回で12回目を数えます。
 安倍政権が「戦争する国」づくりを強め、国民のくらしや権利、地方自治を脅かすかつてない危険な事態のなかで、憲法を住民のくらしにいかす地方自治体をつくろうと2日間で延べ2千名が学習・討論しました。広島自治労連からは、貸し切りバスを仕立てるなど、30名が参加しました。
宇宙飛行士の秋山氏が講演
 初日全体会の記念講演は、日本人初の宇宙飛行士として活躍した、秋山豊寛氏。TBSに入社し、ロンドン駐在、ワシントン支局長などを歴任。1990年12月2日かから9日間、旧ソ連の宇宙船「ソユーズ」、宇宙船「ミール」に搭乗しました。その後、TBSを退職し、福島県田村市に移住して農業に従事していましたが、3.11東日本大震災による福島第一原発事故に遭遇、「原発難民」となりました。現在は京都市在住で大学教授として活躍しています。
福島を見放さない
 秋山氏は、放射能汚染は多くの被ばく者を生み出しているが、いま福島の「地域を見放さない」「文化を守る」ことが大切だとしたうえで、弱肉強食・市場万能主義の「新自由主義的」経済政策がその地方経済を疲弊させており、大きな障害になっていると訴えました。
基調フォーラム・講座・分科会
 基調フォーラムでは、「憲法をいかす地域、日本をつくるための公開討論会」がおこなわれ、初日の最後には3つのナイター講座がありました。2日目は、27の分科会が開かれました。

 

賃金確定交渉へ
11月中旬を山場に据え

 「物価高には追い付いていない」「こんなもんじゃ足りない」との思いもありますが、今年の人事委員会勧告は月例給で10年ぶりのプラス勧告です。若い人を中心に、勧告から実際の賃上げまでの過程を知らない方も多いと思います。
市労連として賃金確定交渉を
■賃金確定交渉をはじめ市職員全体の労働条件に関わる問題については、市職労、市水道労組、市立高教組、市民病院労組の4つの労働組合で結成している市労連(広島市労働組合連合会)として、当局と交渉します。
 今年は、第一回賃金確定交渉が10月27日の予定です。ここでは、給料表改定にあたっての市労連の要求のほか、各労組の要求や職場の声を当局に示します。
 この後、当局側から示される一次回答に対して市労連の重点要求書を提出。本庁前の決起集会(今年は11月7日)や、山場交渉での座り込み行動(11月中旬)に取り組み、要求実現への職員の思いを当局に示し要求実現を迫ります。
■山場交渉で、職員の労働条件を労使で同意し、後日条例が市議会で議決され、その年の給料表を4月1日にさかのぼって改定します。
■4月から11月までの給料について、新給料表で計算された賃金・手当と、これまで支給された賃金・手当の差額が生じます。この差額が12月の条例可決後に職員に支給されることになります。
■賃金確定交渉後、嘱託職員についても交渉を行います。正規職員で賃上げがあれば、嘱託職員の報酬、臨時職員の賃金についても引き上げのチャンス。交渉に力が入ります。

 


地方自治研究全国集会
ナイター講座・分科会

 第12回地方自治研究全国集会(1面に掲載)で、市職労の組合員が参加したナイター講座や分科会のうち、ナイター講座第3テーマ「暮らしを支え、自治を育て、住民本位の自治体をつくる」と、第19分科会「地域と現場が育てる安全で豊かな給食」の様子を掲載します。

ナイター講座
暮らしを支え自治を育て住民本位の自治体をつくる

 ナイター講座「暮らしを支え、自治を育て、住民本位の自治体をつくる」に参加しました。
 講師の二宮厚美氏(神戸大学名誉教授)は、自治体をめぐる情勢として、安倍政権は地方創生などと言って、人口の一極集中により全国の3割の自治体は消滅するなどと国民を脅し、新たな市町村合併をする地方中枢都市論を打ち出してきているとして、地方自治をめぐる対抗軸について次のように述べました。
❑安倍政権の走るレールは第1に「グローバル強化の競争国家‥財界の競争力強化」路線、第2に「復古的国家主義‥靖国史観を先頭にした戦争国家化」路線の2つの路線である。
 第1のグローバル強化は弱肉強食・市場万能主義の新自由主義化をもたらし、雇用・賃金破壊、法人税引き下げとともに企業参入禁止の聖域への企業参入などである。たとえば、医療保険を保険会社による市場原理によるものにしていくことなどである。自治体でも足立区での窓口業務(戸籍、住民票等)の民間委託化のように、大企業に情報管理をさせようという動きがある。
 第2に靖国神社参拝を強行したような復古主義的な「戦争する国」づくりである。
 安倍政権が、集団的自衛権の行使容認の閣議決定、沖縄・辺野古への新基地建設、原発再稼働、消費税増税、TPP参加、労働法制改悪などを強行することは、安心・安全な地域を求める住民の願いと大きくかけ離れていくことになる。
❑対抗するのは福祉国家化をめざす路線であるとして、二宮氏は、大阪府吹田市での保育所民営化をストップさせている取り組みのように、自治体労働者や保護者とともに住民をも巻き込んだ大きな運動を起こしていくことなどが大切であると強調しました。
 

19分科会
地域と現場が育てる安全で豊かな給食

 第19分科会「地域と現場が育てる安全で豊かな給食」には、全国から約50名、広島からは4名が参加しました。
 農作物の生産者の目を通した食育、民間委託の費用検証などさまざまなレポートの報告がありました。
見直される学校給食の役割
 助言者の竹下登志成氏(自治体問題研究所研究員)が、「安全で豊かな学校給食とその今日的役割」として、学校給食は民間委託にはなじまない、学校給食の役割が見直されているなどと語りました。
広島の土砂災害での炊き出しのとりくみ
 広島市職労学校給食調理員協議会の平野事務局長が、広島の土砂災害での炊き出しについて報告。被災者への炊き出しができるまでの当局とのやり取りや、災害時の調理員の役割、炊き出しの意義、これからの課題などを語りました。参加者はうなずきながら聞き入っていました。午後参加した日野町長(日野町は滋賀県蒲生郡にある町)が、自治体首長として、広島からの報告に賛同する立場で感想を述べられたり、助言者の竹下氏からも分科会のまとめのなかで炊き出しの取り組みについて講評をいただくなど、広島の発言が高い関心を集めました。
 広島からの参加者は、全国の学校給食に携わる方たちと学びあったことを生かして、今後自治体労働者としての役割を果たす決意を新たにしました。

 

 

労働者保護
規制緩和?!
打ち砕かれるのは働く者の暮らし

 「岩盤のように固まった規制を打ち破る『ドリルの刃』になる」と各国首脳が集まる会合で宣言した安倍首相。不安定雇用を増やし、サービス残業、長時間労働を野放しにする大改悪が始まっています。
❶この秋の臨時国会に、「生涯ハケン」の働かせ方を広げる労働者派遣法改正法案が再提出されました。正社員から非正規雇用への置き換えがますます加速してしまいます。
❷正社員には、サービス残業を合法にして「残業代ゼロ」で働かせるホワイトカラー・エグゼンプション制の導入が、来年の通常国会に向けて検討中。過労死を自己責任にする労働時間ルールの大改悪です。
❸裁判所が「解雇無効」と判断しても一定のお金を払えば気に入らない労働者を追い出せる解雇規制緩和も虎視眈々とねらわれています。
◆いつでも首を切れる派遣労働者を自由に使い、正社員には成果が上がるまで際限のない長時間労働を強い、ものを言う労働者は首切りを強行して職場から追い出す――。
 安倍首相は、企業を縛る労働者保護規制を弱めることで株価をつり上げ、長期政権をねらっています。よこしまな野望のために庶民の暮らしを犠牲にするのを許してはなりません。