講師からのコメント
聞法第一
阿弥陀様の摂取不捨
ご恩報謝の日暮らしを・・・
”称名 念仏”
南無阿弥陀仏
浄土真宗の教えの要点を申しますと「機無（きむ）」、 「円成（えんじょう）」、「廻施（えせ）」ということになります。 機無とは私には仏になるものが何もないこと、円成とは仏になるための行、 廻施とは功徳を相手に与えるという意味があります。 つまり、仏になるものがない私（機無）は、 阿弥陀様によって仏になる行を仕上げて下さり（円成）、 その功徳を与えて頂くこと（廻施）によりそのままの私で救われるという教えになります。
親鸞聖人のご和讃に葬儀で必ず読まれる和讃があります。
生死の苦海ほとりなし
ひさしくしづめるわれらをば
弥陀弘誓のふねのみぞ
のせてかならずわたしける 高僧和讃
私たちは、生老病死の苦しみの中で生きており、 少しも仏になるものを持ち合わせておらず（機無）、 この苦しみから抜け出ることのない世界にいます。 そのような私たちをそのまま救って下さるのが阿弥陀様であります（円成・廻施）。 なぜそのまま救うかとういと、溺れている人に泳ぎ方を教える人はいません、 溺れたまま救わなければ救えないからそのまま救うのです。 この救いを与えて下さったものをどう頂くかがご法義の教えでございます。 例えばお菓子は見てもおいしさは分かりません。食べて味わなければ分かりません。 つまり、ご法義の教えは有り難がっても分かりません。 頂いて味わわなければその教えは分からないのではないでしょうか。
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一､このたびのこのご縁は初事と思うべし |