ホロコースト記念館について

ホロコースト記念館

 ホロコースト記念館は、1995年―戦後50年の節目の年(アウシュビッツ収容所解放50年、またアンネの日記で知られるアンネ・フランク没後50年の年)に開館しました。
 第2次世界大戦中のヨーロッパで、ただユダヤ人であるという理由で600万の生命が奪われました。彼らはいわれのない差別と迫害を受け、ガス室などで無残に虐殺されていきました。その中には150万もの子供たちが含まれていたのです。
 この記念館は、この「ホロコースト」(ナチスによる大虐殺)を知っていただくために日本で最初につくられた子供たちの学びの場です。
  1995年の開館以来12年間、多くの来館者をお迎えしました。特に日本各地より700校以上の学校など、子どもたちが訪問し、ホロコーストを通した平和の学びがなされてきました。 さらに多くの人々がホロコーストの歴史をより具体的に知り、触れていただくことによって、平和のために自分に何ができるかを問いかける施設を目指して、2007年10月新ホロコースト記念館が開館されました。
 新館は現在の建物の約5倍の面積となり、展示内容も新しくなっています。 この記念館を訪れる青少年が、当時の子どもたちの残した写真や作品などを通して、歴史の現実を学ぶことができますように。そしてこの所での学びが「差別と偏見」のない平和な時代を築いていく助けとなれば幸いです。

(1)住所:〒720-0004 広島県福山市御幸町中津原815
(2)Tel&Fax;:084-955-8001
(3)E-Mail:hecjpn@urban.ne.jp
(4)館内
1階 ライブラリ、ホール・ギャラリー、子どもの部屋
2階 常設展示室、アンネ・フランクの展示室、特別展示室(杉原千畝展)
(4)開館日
・毎週 火、水、木、金、土 10:00〜17:00(入館は16:30まで) 入場無料
(休館日 日、月、祝日、8/13〜16、12/27〜1/5)
(5)団体は予約が要ります。

ホロコ−スト記念館のシンボル・マ−ク

「町のかどで,飢えて,息も絶えようとする幼な子の命のために,主にむかって両手をあげよ」
 (エレミヤ哀歌2:19)
 「この記念館が150万人の子どもの犠牲者を記念したものであるということから,どこかに子どもの姿を入れたいという思いと,哀歌のみ言葉が重なり,手をあげた子どもたちの姿をマ−ク化しました。また,ダビデの星の縦縞は,贈られた展示品の中にもありました強制収容所の囚人服をあらわしています。」
(作者の安井葉子さん・京都在住)

☆新ホロコースト記念館の概要
敷地面積 1,095u、延べ床面積 810u (2階建て)
○第1展示室 (150u) 内容:ホロコーストについての写真パネル、遺品の展示
○第2展示室(63u)
    内容: @アンネとオットー・フランク氏、その家族について
        A特別展示室:杉原千畝についてなど
☆新ホロコースト記念館の主な特徴
   ○アンネ・フランクの隠れ家の部屋(日記を記した部屋)とアンネの日記の再現
   ○世界から贈られてきたホロコーストの遺品や芸術作品の展示
   ○オットー・フランク氏が「アンネの日記」をまとめたり、世界中から送られてくる手紙への返事を書くために愛用していたタイプライターの展示
   ○ゲットーの壁の再現
   ○散策できるアンネのバラ園、アンネの銅像
   ○エルサレム・ストーンを利用した壁面
   ○150名が入れる講義室
   ○子どもたちのための部屋
   ○図書視聴覚室地下熱を利用した、冷暖房システム(新エネルギー・産業技術総合開発機構の助成事業)
<記念館の主な公開品>
☆ガス室に消えた子どもの靴
    ☆アンネ・フランクの日記のファクシミリ(精密な複製)
☆オットー・フランク氏愛用のタイプライター
☆アウシュビッツ収容所の灰と遺骨
☆アウシュビッツ収容所の有刺鉄線・碍子・レンガ
☆アウシュビッツ収容所の囚人服
☆アウシュビッツ収容所などの食器
☆差別のしるしである黄色のダビデの星
☆切り裂かれた聖書「エステル記」の一部
☆ゲットーで使用された品々
☆当時の子供たちの写真多数
☆当時の貴重な記録書類(シンドラーのリスト、杉原のリストなど)

<記念館にある主な資料>
☆世界中で出版されたホロコーストに関する書籍・児童書
☆ホロコースト生還者から日本の子供たちへの書簡
☆ホロコーストを表した絵画などの芸術品
☆ホロコースト関係のテープ・ビデオ・DVD・スライド
☆ホロコーストの記念切手・メダルなど
☆各国で出版されたアンネの日記
☆各国のホロコースト記念館の資料
☆パンフレット・季刊誌・新聞など