淵上毛錢
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ふちがみもうせん(1915-1950)
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| 熊本県生まれ。本名喬。1935年、20歳でカリエスに罹り郷里水俣で1950年まで仰臥の生活を送った。病と 闘いながら詩作を続け、1939年には「九州文学」同人となり、東京の「詩文学研究会」、熊本の「日本談 義」に入会し、詩を発表した。1943年に処女詩集『誕生』を刊行。金子光晴らの詩誌「山河」の同人とな る。1946年には郷土文化団体として水俣文化会議をおこし「無門」を発行。1947年に第二詩集『淵上毛錢 詩集』を出版。詩画集に『痩魂象嵌』がある。/「ふるさと文学館 第50巻 熊本県」より |
| 【てふてふさん】 ▼ ふゆ日 晴れて 蝶が てふてふが をとこは孤高なるを愛したり 蝶は 彩うつくしく とほくもたかく 舞ひまふを愛したり 男は 舞へぬなり あはれ 舞ひを愛すも ひとりを愛すも そは生くるがことなり さあれ 蝶とぶ空は碧くとも 男泣く まなこ あをくとも 愛の哲理は泉の如く湧かぬもの ほろび行くものは つねに独り 人の世を愛すとは言へ つねにひとり 蝶蝶のいのち 男のいのち ふゆ日 晴れて 蝶は去れり 男は黙して歯並をなめかぞへたり 【誕生】 【大根抒情】 【川】 【猫柳】 【探求】 【再生】 |