深き虚空からの伝承



第四章の2


輝く笑顔は 誰のため
凛々しい姿は 誰のため
溢れる勇気は 誰のため
広がる翼は 誰のため

そっと翼を 広げつつ
眼(まなこ)向けるは 誰の部屋
そっと腕(かいな)を 抱き寄せて
胸に想うは 誰のこと

清らかに みずみずしく
溢れ出る その想い
無垢な泉を 見つけるは
白馬の王子か 黒き怪物(けもの)か

泉翔び立ち 空を往く
頂(いただき)目指し どこまでも
たとえ天空 闇塗れど
信じよ 風は
君の味方

彼女の名は「メナド」。
純真無垢な心を持った、闇を知らない少女。


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