深き虚空からの伝承



第二章の2


天から生まれ 天に愛され
天の望みのままに生き

動き 笑い 想い 泣き
己の心 天のまま

人に好かれ 人を愛し
人々の輪の中で生き

聞き 話し 恋し 感じ
全てと全てを交わし合う

全てを超え 全てに勝り
全てのものから愛されて

しかし

彼女の意に背くもの
彼女の愛を受けぬもの

そのものこそ

彼女が何より想うもの
彼女が誰より愛するもの

そのことに
彼女さえも気付かずに

彼女の名は「マリア」。
たぐいまれな頭脳をもつ、
恋に恋する少女。

 


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