シグマリオンIIの修理

落下させたら動かなくなった(?)シグマリオンを預かってきました。復活できなかったらもらえるということで。(コンパクトフラッシュ512Mは除く)

いろいろいじってみると、キークリック音がするので、液晶まわりのトラブルと思われます。外見上は特に異常はありません。

とりあえず、三枚におろしました。<ぉぃ
ここここに詳しい分解方法があるのを見つけたので助かりましたが、知らなければ絶対にツメを折っていたと思います。先人に感謝(^人^)
さらに液晶をばらしました。ネジは2箇所のみで、あとは全部はめ込んでありました。マイナスドライバで慎重にこじ開けます。
調べていたら、液晶パネルとマザーボード(というのかな?)をつないでいるフレキシブルケーブル(通は略して「フレキ」という(らしい))に断線を見つけました。
おそらく、落下した衝撃で蝶番部分に力がかかり、一番破れやすい部分が切れたと考えられます。一見すると、二本ある太いパターンの一本だけが切れているように見えますが、よく見ると二本の間に髪の毛ほどのパターンが通っており、これも切れています。

可能であれば補修部品があれば一番きれいになりますが、この手の部品は手に入りにくそうです。おまけにNEC製のNTT販売の製品ですし。
ほかに異常はなさそうですので、とりあえずつないで見ることにしました。

まずは太いパターンからトライします。
フレキは銅箔をプラスチックでサンドイッチになっていますので、そのままでは半田付けはできません。よって、カッターナイフでごりごり削ってパターンを露出させ、そこに半田をのせ、その上から極細のUEW(ポリウレタン被服線)でつなぎました。
次に髪の毛ほどの極細パターンの修復ですが、切れた位置では細すぎて修復不可能です。
で、パターンの行き先を追っかけてみると、元も先も途中から太くなっている部分がありました。それ同士をつないでしまえば、無理に切れたところでつながなくても電気的にはOKのはずですので、先ほどのUEWを使ってつないで見ました。
左側が液晶側の配線部分(太いパターンの間に1本パターンが見えます)で、右側がマザーボード接続部分の配線です。
動作確認のために組み立てます。追加で一本引っ張ったUEWは、ポリエステルテープで固定してあります。
恐る恐る電源を入れてみると...
おっ!バックライトが点きました。

これで一件落着かと思いましたが、そうは問屋が卸してくれませんでした。
翌日、いじっているとある角度でバックライトが点かなくなります。そのまま使っているとだんだん点く角度が狭くなっていきました。
明らかにつないだところが剥がれてしまったと思われます。怪しいのは最初に繋いだ太い方のパターンです。
これももう一度繋ぎなおしましょう。

 

もう一度分解して確認してみると...
やはり、先に繋いだ太い方のパターンにのせていた銅線が剥がれています。
確実に接続できるように、比較的広いところで銅箔を露出させます。
カッターナイフの先で、ごりごり、ごりごり...
(なお、このカッターナイフ、刃の先は少し折れてます。新品だと難しいかもしれません)
削ったとこに半田を盛っておき、今回2本目のUEWを半田付けします。
反対側はこんな感じ。
やはりポリエステルテープで補強します。
とりあえず、2回目の復活です。今度は消えたりしません。

いつまで耐えれるかが疑問ですが、とりあえずこれで使ってみていただくことにします。

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