リモコンの修理(その3)

またまたまた(しつこい)リモコン(今度はテレビの)預かってきました。

とにかく、「ボタンを押してもテレビが反応しない」というものです。頭に巻いてある包帯(?)が痛々しいです。 

とりあえず、ばらします。一度痛い目にあっているらしく、ケースのかみ合わせが破損し、赤外線発光部のカバーが取れています。(上の包帯はそのため)

でも、ネジが一本も無いこのタイプのケースの構造だと、どうしてもばらすときに壊してしまいます。(何度も経験あり)
しかし、結構内部に汚れが多いです。

で、次に基板をめくってみると・・・

すごいです。強烈です。なんというか、何か液状のものがこぼれたところに埃と垢がたまりまくり、さらにそれが凝固している感じです。

なお、基板も特に固定はしてありません。ケースで挟み込んであるだけです。

さらに、ゴムのキーパッドを取り外すと・・・

なにか液状のものがべっとりとついています。これだと接触不良になりそうですね。

ただ、この液体が電解コンデンサ等から出たものでは無いようで、見たところ基板には影響無さそうです。

このような場合はただひとつ。ひたすら食器用洗剤で「水洗い」です。

この汚れ、なんだかゴムっぽく固まっていて、洗剤でもなかなか取れず、爪楊枝を駆使してこそぎ取りました。

基板の水洗いはさすがにまずいと思いますので、基板は無水アルコールできれいにふき取ります。
(チップ部品とか、洗浄を考慮した部品なら大丈夫だとおもうのですが、このリモコンの部品は普通の部品ばかりなので)

さて、次にケースを固定しているツメが折れている部分ですが、左のようになっています。片側は一応残っていますので、これを利用して補修してみます。

プラスチックの補修にはやはり「プラリペア」と「型取りくん」でしょう。

「型取りくん」をお湯でやわらかくしておいて、残っているツメの部分の型を取ります。

ここであせって固まる前に「型取りくん」を外してしまうと、やわらかいので変形してしまいます。じっくりと冷まします。

固まった「型取りくん」を、反対側の欠けてなくなった部分に押し当てます。これをマスキングテープなどで固定しておいて、「プラリペア」を流し込みます。

「プラリペア」を流し込み、固めているところです。これもあせって型を取ってしまうと、「ぐにゃっ」と曲がってしまうことが多いので、気長に(といはいえせいぜい15分程度で固まります)待ちます。


上が「型取りくん」を取り外した直後です。無論、バリやずれがありますので、精密カッターとリュータを駆使して整形し、下の写真のようにします。

清掃と補修の終わった部品一式です。あとは組み立てれば完成。

(ちょっと画像が切れてしまいました)

 

ケースはいつものようにシリコン系保護材で仕上げました。
ツメを修復したおかげで、包帯(?)無しでカチッとフタが閉まりました。

が、実は電池ケースあたりに微妙にスキマが...

調整したかったのですが、ツメの構造上、次にフタを開けると確実に折れてしまいそうなので...

m(__)mごめんなさい。

テレビ本体がないので、一応、赤外線が出ていることで動作確認とします。

定電圧電源装置から約3Vを電池端子に供給し、なにかボタンを押しながら発光部をデジカメで撮影してみます。
赤外線は名のとおり赤色の外側の波長の色なので肉眼では見えません(動物は見えるのかも。あ、プレデターは見えてたような。<ぉぃ)が、デジカメやビデオカメラ等なら撮影することができます。

写真のとおり、2つのLEDが光っているのが見えます。とりあえず動作はしているようです。

最近リモコン修理が多いので、なんか簡単な赤外線テスタみたいなものが欲しくなりました。 どっかないかな〜


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