リモコンの修理(その2)

またまたリモコン(今度は2台も)預かってきました。

1台はボタンが一部しか動作しない、もう一台は液晶が点灯しないといったものです。 

まずは、ボタンが一部しか動作しない方を開けてみました。「リモコンの修理(その1)」よりも部品点数は多く、チップ部品が多用してあります。

よ〜く見てみると、ありゃ?こんなところに悪名高き表面実装型の電解コンデンサが2つもあるじゃないですか。おまけに、2つともパンクしてます。

電解コンデンサのパンクは、通常のリード線付きなら線の部分や、頭の防爆弁から液漏れすることが多いのですが、表面実装の場合は基板にペッタリとくっついているため、ちょっと見ではわかりにくいかも知れません。
しかし、電解液の影響で、腐食が始まっているため、ハンダ付け部分が他の部分と色が違っていたり、艶がなかったりすることで見つけることができます。左の写真だと、真中の丸い筒のようなコンデンサの端子が白っぽくなっていたり、そのすぐ近くのC2というチップコンデンサのハンダ部分に艶がなく、錆びたようになっています。

こちらはもう一台の液晶が点灯しない方です。これも同じように電解コンデンサがパンクしていますが、影響はこちらの方がひどく、左下に見えるLSIの端子までも腐食が始まっています。また、この写真からは良くわかりませんが、R12と書いたすぐ上に青く丸い部分が見えますが、ここはスルーホールといって電気的に裏側とつながっています。なんと、この穴を電解液が通って、裏側が腐食していました。

これが上の写真の裏側になります。黒くなっているところが、銅箔が腐食している部分です。

ヤスリとリュータを駆使して、磨き上げました。でも、先ほどのスルーホールの導通はありませんので、何らかの方法で裏と表を接続する必要があります。液晶が点灯しないのは、この部分がつながっていないからではないかと思います。

この部分はハンダメッキをして、腐食を防ぐこととします。

で、部品交換です。まずは大きいほうのコンデンサですが、容量が220μF6.3Vです。しかし手持ちに同じものが無かったので、表面実装ではない普通の電解コンデンサ100μF6.3Vを二つ、並列につないで代わりにしています。ケースにスキマがあまり無く、うまくコンデンサが収まるようにしたため、変な位置につけています。

もうひとつの電解コンデンサですが、リモコンのスイッチが動かない方はただ張り替えるだけでOKでした。しかし、液晶が点灯しないほうは先にありましたスルーホールが破壊されていて、裏と表がつながっていないため、ドリルで裏と表を貫通する穴をあけ、そこにコンデンサの足を突っ込み、裏からハンダ付けしました。他に配線が無かったため(あと、裏と表の2層しかなかったため)できた方法です。

基板上の修理はできたので、ケースをまたじゃぶじゃぶ水洗いします。

洗ったケースと基板を組み立てて、2丁上がりました。

とりあえず、どちらも動きそうです。これまた動作確認ができなので、持ち主でチェックしていただきます。

え〜こんなに電解コンデンサ壊れているんだなぁ〜まだまだあちこちでこんなになっているんでしょうねぇ。


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