リモコンの修理(その1)

電池がすぐ無くなってしまう、エアコンのリモコンを預かってきました。
どこかショートしているのかなぁ?と思いつつ、開けてみると、良くある不具合で「おまえもかぁ〜」と思ってしまいました。

これが預かってきたリモコンです。なんでも別の部屋にも同じエアコンがあり、リモコン2台あるから1台無くても大丈夫とのことでした。

さっそく開けて見ました。基板上の部品は少なく、とてもシンプルです。

で、よ〜く見てみると・・・ありました。電解コンデンサ(写真下側)のアース側(下側)の足が変色していて、コンデンサの下部もなんか濡れたようになっています。
いわゆる電解コンデンサのパンク(俗称:おもらし)ですね。

一時期、パソコンが突然動かなくなったと思って中を見ると、マザーボード上の電解コンデンサが同じように液を噴出してパンクするという故障が多発していましたが、こんなとこにも発生していました。

電解コンデンサのパンクはたちが悪く、もれた電解液に腐食性があるため、周りの銅箔パターンや部品までも溶かしてしまいます。また、毛細管現象でスキマからどんどん広がるため、基盤の裏側や、基板上の銅箔パターンを伝わって離れた部品までも巻き込むことがあります。

念のため、基板裏もチェックしましたが、影響はなさそうです。

原因はほぼ特定できましたが、部品交換前に消費電流を確認して起きたいと思います。
写真のように、だいたい0.06mA流れることがわかりました。

ためしに手持ちの液晶付きビデオのリモコンを計ってみます。

だいたい0.01〜0.02mAで、さっきのリモコンに比べると三分の一〜六分の一であることがわかりました。やはり流れすぎなのかも知れません。これで部品交換してみてどうなるか確認してみます。

手持ち部品に同規格があったので、交換しました。電解コンデンサは2個あって、もうひとつの方はまだ大丈夫そうでしたが、念のため(手持ちもあったので)交換しました。

で、電流を測ってみると・・・0.02mAでした。

三分の一に減少しました。やはり、電解コンデンサの液漏れでリークしていたのかも知れません。

ちなみに、取り外したコンデンサ、もう足がぐらぐらで、いまにももげてしまいそうでした。

あとはケースをざぶざぶ水洗いして、ポリメイト等(滑らないタイプ)で表面保護しておきます。

ケースもきれいな方が気分がいいですので。

元通りにくみ上げて完成です。とりあえず、動作確認はエアコンが無いのでできないので、持ち主に返して確認してみていただくことにします。

いやはや、こんなところでも電解コンデンサ大量死の影響がでているとは。

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