100均ライトの改造色々

100円均一(といっても105円ですが)のお店があちこちにできて大分たちます。その中でも定番といえば「電池」、電池とくれば
「懐中電灯」でしょう。(私的に)

また、白色LEDも入手しやすくなりました。(地方ではまだ高めですけど)

そこで、100円均一の懐中電灯と白色LEDを組み合わせて、ちょっと見ると100円だけど、点灯すると「こ、これは...」というような
(どんなだ?)ライトに改造してみました。

その1.ダイソーの単三1本のライト
これ、作ったの2006年なんですが、ベースになったライトは2009年3月現在でも売ってます。
商品の入れ替わりが激しい100円ショップにしては、息の長い製品です。

これが改造前です。いかにも100円です。
単三1本で点灯する電球式のライトですが、これを選んだポイントは、スイッチがテールにあるため、電球側の改造だけでLED化できそうなためです。
分解すると、このとおり。スイッチがテール部にあるため、非常にシンプルです。このうち、赤枠で囲った部分を作り変えることにします。
電球だけLED化する手もあるのですが、1.5Vでは白色LEDは点灯しませんし、昇圧回路を口金に組み込むのも困難です。
で、いきなり完成してしまいます。(爆)
このように、もともとの電球・ソケット・反射鏡と同じサイズにしました。これは、いつでも元の電球に戻して、LEDと明るさ比べ(をして見せびらかすwww)を可能とするためです。

なお、LEDは秋葉で有名な秋月電子通商で売っていた、当時最も明るい(とうたってた)OSPW5111を三つ使ってます。
上の写真を図解したものが左図になります。
黄色い部分が万能基板を切り抜いたもので、これを二段重ねにして、真ん中にタップを切り、ボルトを一本通してあります。これがプラス端子と支柱になります。マイナス側は上部基板の隅に銅版を貼り付けてあります。昇圧回路はトランジスタ1個のブロッキング発振回路(ここを 参考)ですが、コイルは自作する必要があります。たまたま直径1CMぐらいの規格不明なフェライトコアを売ってるのを見つけ、とりあえずテストしたところ うまく動いたため採用しました。コイルは場所を取るので小さく作る時に困るのですが、今回は真ん中に穴があるのでうまく収めることができました。まあ、鉄 棒を通しているのでコイルとしては特性に影響があるかもしれませんが...
た だ、取り付けには若干注意が必要で、もともとの金具が円周すべてマイナス端子だったのですが、今回作ったLEDユニットは、マイナス端子は一部だけなの で、このように電池側のマイナス端子の金具と、LEDユニットの基板の端に付けた銅版が接触するようにはめる必要があります。
で、結果です。
一応、デジカメの絞りやシャッタースピードをほぼ同じにして撮影したものです。電池はどちらも同じ単三アルカリです。
ま〜見た目そのまま右側のLED3灯の方が明るいですね。
めでたしめでたし(^^)


その2.ダイソーのランチャーライト(普通に改造編)
一気に時代は流れ、2008年には100円でもLEDライトが手に入るようになりました。そのなかでも一部の人(?)に絶大なる人気があったのがこのランチャーライトです。
このライト、100円なんですが、
 1)高輝度LEDを3個も使っている
 2)アルミ削りだしボディ(でも精度はいい加減)で高級感がある
 3)プッシュ式のテールスイッチで操作性が良い
など等、魅力的な点が多いのが特徴。

でも、「普通にアルカリ電池を入れて点灯すると数分でLEDが切れてしまう(ものが多い)」という致命的な欠点があり、現在(2009年3月)では入手困難なようです。(また再販されているといううわさもあり)

ネット上では電池ボックス側に抵抗を追加し電流を抑え、LEDが切れてしまうのを防ぐ改造が公表されていますが、私としてはもう一工夫して、入手性の良い単三仕様にしてみたいと思います。

左がかの有名な(?)ランチャーライトです。
これで100円ですから偉大です。
右はテスト用のブレッドボードと、部品色々...
今回は昇圧回路として、大阪出張のときに見つけたHT7750AというICを使いました。トランジスタと同じサイズで外付け部品も少なく、1V以下から5V(最大200mAまで)を出力することができます。
左はブレッドボードでテスト中。
昇圧回路ではコイルが大きなポイントになります。
最初は買ってきた100mHのマイクロインダクターを試してみたのですが、ひとつ上の写真のようにすこし電圧が低めです。
いろいろ試してみた結果、仕様不明な左図のコイルが一番電圧が高かったので採用しました。
つぎに、ランチャーライトの中にどのように収めるかです。
電池に単三を使う以上、長さは余裕がありません。
となると、あとはボディと電池のわずかな隙間しかありません。

そこで、このように基板をドーナツ状に切り出しました。
この上に回路を組んで、さらに電池が中心に固定するスペーサー代わりにする方法です。

真ん中の穴はリーマで広げ、周囲はリューターの切削砥石で削って、ライトのボディにぴったり入るようにしました。
もとのLEDはそのまま使いますが、プラス側は昇圧回路につなぐ必要があるため、プラス側のバネは取り外し、切って少し短くします。
今回LEDは定電圧駆動にするので、カッターでパターンを切って抵抗を追加します。LED1個あたり75Ω、ほぼ20mA流れる予定です。

先ほど切ったバネは別の基板に半田付けします。

左 が回路図です。なお、C1,C2についてはこの時点ではまだ付けていません。電池で点灯してみると明るさが不安定な時があったので後日つけました。どちら も積層セラミックです。100μFのセラミック?と思われるかもしれませんが、秋葉の秋月で見つけました。D1はショットキーバリアダイオードです。電源 用でたしか1A40Vぐらいのものだったと思います。C3は一応タンタルを使っています。
上記回路(ここではC1,C2は無しです)をドーナツ基板に組みます。部品数が少ないのと、細長い部品ばかりなので何とか隙間に入りそうです。

上で加工したLED基板とバネ基板は、左のように配線を引き出したあと重ねてホットボンドで固定しました。
最終的に、ライトボディの中でこのようになります。
基板の位置を固定するため、発泡塩ビ板で柱を三本作りました。
ボディに収め、電池側から見るとこんな風になってます。
点灯してみたところです。
単三1本ですので、電池切れも安心です。

その3.ダイソーのランチャーライト(無駄にハイスペック改造編)
なんか、巷では「国産LED使用!」というのが高性能LEDライトの代名詞になってるみたいです。
さらに高級機では乾電池ではなく、軽量・大容量なリチウム電池を使ってあるようです。

では、わがランチャーライトも、高級・高性能ライトの仲間入りを果たすべく、無駄にハイスペック改造を行ってみたいと思います。

まずLEDですが、ここはやはり国産、泣く子も黙る「日亜化学工業」製でしょう。

秋葉の某所で「NSPW500DS」10個2700円で購入しました。
これを贅沢に3つも使います。

すでにランチャーライトよりも高くなってしまいました。
次に電池ですが、入手性とサイズを考慮してカメラ用リチウムバッテリー「CR123A」を採用します。
これは一つ500円以上!

これだと単四電池よりも長さが短いので、そのスペースに昇圧回路が組めそうです。
昇圧回路は一作目と同じブロッキング発振回路ですが、さすがに高価なLEDを過電流で壊したくないので、定電流回路を追加してトランジスタ二石構成になってます。回路はこちらを参考にしましたが、コイルは一作目と同じコアを使った手巻きコイルです。
これを丸く切った両面基板上に組み立てます。
LED基板側はLEDを交換後、バネを取り去り、パターンをカットしてすべて直列になるように配線を変更してあります。
取り去ったバネは昇圧基板の裏側につけます。

無論、普通版のIC使った回路でも大丈夫だと思います。なんとなくいろんな回路を試してみたかったので...
完成した基板と、もともとの単四電池3本のフォルダを比べるとこんな感じで、ほぼ同じ大きさにできました。
LED基板と昇圧基板の間には、スペーサとして発泡塩ビ板を切ったものを挟みます。
もとのボディに収めます。
リチウム電池がすこしがたつくため、またまた発泡塩ビ板を切って、隙間に埋めます。
完成しましたので、上の普通に改造編と比べてみるとこんな感じです。下の青いのがランチャーLEDそのままで単三一本昇圧回路付の普通版、上のチタン風なのが日亜LEDにリチウム電池と昇圧回路付の無駄にハイスペック版です。
これは部屋を暗くして天井に二つのライトで照らしたものを、差が分かりやすいようにコントラスト・明るさ調整したものです。
左側がハイスペック版、右が普通版です。
ハイスペック版の方がやはり明るいですが、LEDの取り付けの問題なのか、少しスポットが広がっています。
とはいえ、普通版も十分な明るさで、車に転がしておくには十分だと思います。
また、もともとのランチャーライトに比べると電池本数が少ないため軽量で、特にリチウム電池を使ったものは一段と軽くなってます。


懐中電灯ばかりたくさんあってどうする?という批判もあろうかと思いますが、自己満足ということでご勘弁を...

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