ハウス劇場
≪プレザンス先生≫
作:みっくさん 絵:ベアス
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|第六話|
第一話
今日も天気の良いウォルスタ地方。クリザローにあるクリザロー保育園のプレザンス先生は
ウォルスタ第3保育園から移ってきたそうそう難題を抱えていた。
それは、園児の無断欠席が多いのである。
プレザンス「バイアン先生。最近園児たちの無断欠席が多くありませんか?」
バイアン「そうなんですよ、困ったものです。死者の宮殿に住む園児たちが最近急にこなくなったんですよ・・・」
プレザンス「そうなんですか・・・。そうだ!家庭訪問に行くというのはいかがですか?」
バイアン「いいですな!では早速明日にでも行くとしましょうか。」
かくしてバイアン&プレザンス両先生は死者の宮殿に家庭訪問に行くこととなりました。
第二話
保育園を出発した両先生は『ボーテーゲン平野』までやってきた。
プレザンス「バイアン先生」
バイアン「はい、なんでしょう?」
プレザンス「この前のことなんですがね、王都ハイムのショップに珍品が入ったというので
見に行ったんですよ。」
バイアン「ほぉ、珍品。して、それは?」
プレザンス「それが、『スターティアラ』だと言うんです!」
バイアン「なんと!『スターティアラ』!もちろんご購入になられたんでしょう?」
プレザンス「いやね、何でもバクラム人らしい婆さんが買っていったそうなんですよ。」
バイアン「それは惜しいことをしましたな・・・」
と、雑談をしながら歩いていた両先生の行く手に多数の人影が現れた。
第三話
謎のウィッチ「ちょいとお待ちッ!」
両先生の前に立ちはだかったのはウィッチ以下数名の旧ガルガスタン王国の敗残兵たちであった。
プレザンス「お主らは?」
謎のウィッチ「あたいら・・・いや、我々はガルガスタン王国の敗残兵・・・いやッ!・・・
(こそこそ・・・「別働隊でいいかな?いい?」)別働隊だッ命が惜しくば、
食料をおいてゆけッ」
プレザンス「何だとッ!ガルガスタンッ!いまここで子供らの敵討ってくれるわッ」
と言うが速いかプレザンスは9人の敵陣にライトニングボウを打ち込んだ!
ウィッチ「きゃあ!打ってきたわッ!」
ライトニングボウは逃げ遅れたホークマンの顔に激突!
ホークマンは遠く離れた川まで吹き飛ばされた。
ウィッチ「う、嘘でしょ・・・」
ソードマスター「なんでこんなに強いんだよ・・・」
すでにプレザンスは普段の顔からは予想もできない顔に変わっていた。
( バイアン「儂の出番は?」)
プレザンス「地上をさまよう哀れな魂よ…光芒の矢となり聖母の下へ解き放たん!」
今度は場所柄もわきまえず草を食べていたグリフォンに命中。
グリフォンは枯れ木に激突し気を失った。
ウィッチ「て、撤収よッ!覚えてなさいッ!」
プレザンス「待てッ!お主ら全て魂に帰してやるッ」
ウィッチ「うるさいわねっ、石におなりっ。ペトロクラウ・・・」
そのときである、プレザンスにペトロクラウドを掛けようとしたウィッチはいきなり後背から槍の石突きで殴られた。
ごきっ!
ウィッチ「ド・・・ (ぱたっ)
第四話
プレザンス「浄化せよッ!!!!」
振り下ろされた浄化の杖は、ウィッチの頭をうち割るかのように見えた、
ぱしぃぃぃ!
間半髪の差で、年寄りとは考えがたい速度でバイアンは杖を止めた。
バイアン「もう良いじゃろう。無益な殺生はよすんじゃ・・・
儂の出番をとりよってからに・・・リーダーにもお礼を言わねばならぬぞ。」
プレザンス「はぁはぁはぁ・・・醜態をお見せして済みませんでした・・・
それとシスティーナ殿、危ないところをありがとうございました。」
バイアン「!!!!!!!(小声で)おいっ!システィーナじゃないセリエだっ・・・」
セリエ「・・・・・・」
(しばらくの後)
バイアン「弁当でも食べないかね?アロセールがもたせてくれたんじゃ。
ここいらが良かろうて。 フォルが持たせてくれたビルネ酒もあるぞ」
バイアンは、シートを敷きそれに腰掛ける
プレザンス「誠に申し訳ない・・・セリエ殿・・・」
セリエ「いや、かまわぬ。姉妹故似ているのだし、あれのように若く見られるのは、
存外不愉快でもない」
バイアン「おおっ!これは美味そうじゃ!ほら、プレザンス先生もリーダーもここに
座らっしゃい」
プレザンス「それではいただきましょうか・・・これは確かに美味しい!
アロセール殿も最近とみに料理の腕が上がりましたな」
バイアン「そうじゃろうて。毎日、園児の昼御飯を作っておれば美味くなるも道理じゃ」
バイアンは田麩のたくさんはいった海苔巻きを頬張りながら答える
プレザンス「ところで、セリエ殿はどうしてここに?」
両先生は、セリエの顔を見た
セリエ「実はな・・・」
第五話
セリエ「実はな・・・」
バイアン「うわっっっ!お茶こぼしたっっ!」
バイアンは手に持った『ヴァイス寿司』の湯飲みをプレザンスの膝に取り落とした。
プレザンス「あっちっちっちっっっっ!熱い〜!」
バイアン「ふきんふきん!」
プレザンス「あちっあちっ!
セリエ「・・・バイアン・・・私は帰るぞ・・・」
バイアン「濡れ布巾はどこじゃ〜」
セリエは情けない顔をしあきらめのまなざしでシャンプーの香りを残し去っていった。
セリエ「私も鍛錬が足りぬな・・・」
バイアン「塗り薬〜」(セリエが去ったことに気がついていない)
バイアンはバスケットの底からチューブを取り出し、プレザンスに塗った。
プレザンス「ぎゃーーーーーーー!痛てぇぇぇぇぇぇ!」
バイアン「我慢しろ!」
プレザンス「辛子っ!カ・ラ・シ!バイアン先生、それ・・・辛子・・・がぁぁぁ」
バイアン「少しの辛抱じゃ!・・・あああああ!こりゃ、辛子じゃないか!!!しまった〜」
何でも、大声で叫べばよいというものでもないぞ!
そのときであった、背後から女性の声が・・・
謎の女性「どうしましたか?お困りのようですが?」
第六話
謎の女性「どうしましたか?お困りのようですが?
バイアン「えっ?あなたは?クレリックのようじゃが?
謎の女性「私は、月のイル・・・何でもございません。仕事先を求めて旅をしている
クレリックです。
謎のクレリック「見たところ、お連れの方がお怪我をなされているようですが?
クレリックは、心配そうにプレザンスをのぞき込む。
バイアン「わしがお茶をこぼしてしまったのじゃよ、さらに薬と間違えて辛子を塗ってしまった。
おいプレザンス!しっかりしろ!クレリックの方、すまぬがこいつを治してやってくれんか?
謎のクレリック「判りました。我が祈り、イシュタルの輝きとなりて汝の傷をいやさん
…ヒーリング!
ほわわわわわ・・・プレザンスの傷口が見る見るふさがってゆく
バイアン「おおっっ傷が癒えてゆく。ありがとう・・・えーとお名前は?
謎のクレリック「私は、月のイル・・・何でもございません。名前を語るようなものではありません。
それではお大事に・・・
バイアン「何かお礼をしたいのだが。
謎のクレリック「その必要はございません。ただ・・・
バイアン「ただ?
謎のクレリック「ヴァレリアの平和を祈ってください
バイアン「えっ?
謎のクレリック「それでは、これで・・・
と言うと、謎のクレリックは去っていった。
バイアン「ヴァレリアの平和か・・・
まだまだ続く・・・
(以下続く...?)
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