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目から鱗の算数問題@ 新幹線の座席の授業 |
福山市立水呑小学校 教諭 粟村啓史
2より大きい正の整数は、2の倍数と3の倍数の和の形で表すことができる。 |
何人乗っても、一人も余らないように座ることができ、ひとりぼっちになる人を作らなくて済む。 |
ということである。
(発問1) 左右対称にはどんな「よさ」がありましたか。 |
(発問2) 左右対称にした方が見た目も美しく、その方が自然でもあるのに、新幹線の座席 はどうしてこんな不自然な席の並びにしてあるのだと思いますか。予想でいいで すから、言ってご覧なさい。 |
(説明1) JRの人の説明では、一人でも多くの人に座っていただくために3人席を作ったと いうことでした。でもね。これを数学的に見たときに、先生はすごく面白いことに気 が付いたんです。これ、すごく便利がいいんです。 |
と、このように説明した後、
(発問3) 通路を境にして、2人掛けと3人掛けになっています。こうすることによって、どん な便利なことがあるのでしょう。予想でもいいです。 |
(説明2) こういう席の並びにしてあると、何人で乗っても一人も余らないように座ることがで きます。ひとりぼっちを作らなくても済むんだよ。 |
(指示1) 新幹線のこの座席は本当にひとりぼっちを作らなくて済むのか、もしそうなら、な ぜそうすることができるのか、プリントを使って各自で確かめていきましょう。 |
(発問4) このことから、座る人数と座席の数が分かるように「式」に表してみよう。各自で考 えた後、班で考えをまとめてご覧なさい。 |
(総人数)=(2人掛け)×(座席の数)+(3人掛け)×(座席の数) |
・2=2×1+3×0 ・3=2×0+3×1 ・4=2×2+3×0 ・5=2×1+3×1 ・6=2×3+3×0 または 6=2×0+3×2 ・7=2×2+3×1 ・8=2×4+3×0 または 8=2×1+3×2 ・9=2×0+3×3 または 9=2×3+3×1 ・10=2×5+3×0 または 10=2×2+3×2 ・11=2×1+3×3 または 11=2×4+3×1 ・12=2×6+3×0 または 12=2×3+3×2 ・13=2×2+3×3 |
(発問5) 13まではできましたね。では、例えば、「59」「87」「131」についてはどうでしょ う。同じように「式」に表してご覧なさい。 |
・59=2×25+3×3 ・87=2×30+3×9 ・131=2×40+3×17 |
(発問6) 新幹線の座席は「ひとりぼっちを作らない」と言えそうですね。なぜそうなるのか、 数の持つ不思議な決まりを見破り、新幹線の座席の秘密を探ろう。上の式からど ういうことが分かりますか。自分の考えをもったら、班で考えをまとめてご覧なさい。 |
2以上の正の整数は、2の倍数と3の倍数との和の形で表すことができる。 2の倍数 + 3の倍数 |
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[ あ る 数 ]=[ 2 × ○ ]+[ 3 × □ ] |
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(2人掛け×席の数)+(3人掛け×席の数) |
(説明3) もともと新幹線の席は、一人でも多くの人に座ってもらおうということで3人席を作 ったそうなのですが、それを、数に着目するという別の目で考えていくと、とても面 白いことを発見することができましたね。逆に言うと、このことを知っていれば新 幹線の座席を上手に利用することができますね。これを「算数のよさを生かす」と 言います。修学旅行の時には積極的に役立てていきましょう。 |
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